首飾りをして亡き犬を偲ぶ

 朝は曇り、時間が進むにつれて小雨がぱらついたが午後には止んだ。
 午前中は近くの特別支援学校に行き、校内にあるカフェで珈琲を味わった。友だちが使わなくなったネクタイで何かにリフォームできないだろうかと言ったので、ネクタイで作ったネックレスを参考までに持って行った。老犬レオがわが家にいた頃、父のネクタイをほどいて作ったものだ。友だちはこのネックレスを気に入ったようで作ってみると言った。他にもインターネットで検索してネクタイをリファームして作れる小物をいくつかプリントアウトしてあげた。
 学校にもネクタイで作ったネックレスを身につけて行った。家に帰ってきてから、老犬レオとペアで作ったネックレスをつけて一日を過ごした。犬用のほうはレオの棺に入れたので残っていない。
 レオには緑色のビーズを使い、わたしのには黒いビーズを使った。ネクタイの模様は馬に乗った人と犬が描かれた猟の光景で、濃紺の地に馬と犬は白、人の洋服は黄色で描かれている。この模様が細かくいくつも散らされている。犬が入った模様なのでレオにぴったりと思い、このネクタイを選んだ。
 ネクタイで作った思い出のあるネックレスを見につけたので、自然とレオのことを思い出す一日となった。、

 風だけが通り抜ける道 まぼろしの犬二匹遊びてゐるを視る