短歌の本を読んで過ごす

 今日は夏空がひろがる。真夏日となり湿度が高いが風があるので助かる。
 朝、お向かいの奥さんが梨を持ってきてくれた。今年はじめての梨である。西瓜も友だちにもらってこの夏はじめて食べたし、頂き物のありがたさを思う。
 まず仏壇の父母にいただいたことを伝えた。
 日中はほとんど居間にいてエアコンはお昼前から入れた。
 昨日図書館から借りてきた「短歌研究」7月号を読んだ。岡野弘彦氏の「平成じぶん歌30首」をまず読んだ。大正生まれの岡野氏の歌はどこか父母の生きた時代と重なるところがある。父母は短歌には無縁の人だったが生きてきた時代は同じで戦争を体験している。父母が死んでから戦争のこと、戦争をしていた日本での暮らしのことをもっと聞いておきたかったと思うようになった。
 父は母が亡くなってから戦地でのことをわたしに少し話した。その前はほとんど聞いていないように思う。母は東京大空襲で家と夫と父親を焼かれた叔母(母の姉)につきそって家があったところ(多分、深川)に行った話をしてくれた。叔母は母の生家に自分のこどもと来ていてかろうじて空襲を逃れた。叔母と母は父親違いの姉妹だった。
 岡野氏の歌の次は小池光氏、阿木津英氏、大口玲子氏、米川千壽子氏、吉岡太朗氏、田中槐氏と読み進んだところで、田中氏とはどのような歌人だろうと思いネットで調べた。
 そんなことをしているうちに夕方近くなってしまった。

 かまわれない骨壺ふたつ在りし日は同じ部屋にて眠りし犬の