朝顔の絵を描く

 昨日、風邪がすっかり治ったと思ったのは早とちりだったが、ほとんど治ったように思う。
 先週の木曜から前兆があり、金曜は風邪かもと思ったが雨の中、美術館にでかけた。土曜から月曜まで咳き込んだり、鼻水が流れ出るようだったり、風邪にどっぷりとつかっていた。
 その間に体重は1キログラム減った。風邪をひくまえにいつもの体重より1キログラム減っていたので、計2キログラムやせたことになる。老犬ももこ、柴犬レオがいた頃は今日の体重より7キログラム以上重かった。あの頃は2〜3キロ減ってもよゆうがあったが今は違う。体重の備蓄がないので、今は増やすことに気を使うことが多い。
 体重を減らしたくてたまらなかった頃を思うと、夢のようだ。だがこの年まで生きると昔の夢が今は悪夢で、昔の悪夢が今の夢になることもあると知っている。
 数日前にプランターに植えた朝顔にはじめて咲いた花の写真をとり、写真をもとに鉛筆スケッチを2枚描いた。風邪をひいて体調を崩し、彩色がなかなかできなかった朝顔の絵を今日彩色した。
 朝顔はレオがいた頃、ももこがいた頃、何枚も描いているが気に入った絵がない。ただ、彼らがいた頃描いた絵にはその出来栄えとは離れてすごく愛着がある。へたさ加減も愛おしく感じられるのは自己愛があるからだろう。
 同じ絵具を使って描くので、数年前の朝顔の絵と色は似ているが色の使い方はまったく違う仕上がりとなった。ももこがいた頃描いた朝顔と同じ色の花を今回も描いた。2枚の絵を見比べるとさまざまなことが心を去来する。ももこといっしょにここに暮らし、食事やトイレの世話をしたり、後ろ足の具合や食事を心配しながら、絵を描いていたことを思うとなつかしくてたまらない。絵なんてうまくならなくてもいい。短歌もいらない。ももこやレオともう一度この家で暮らしたい。