梅雨が明けたので梅を干し始める

 朝から空は晴れ渡り、青い空には刷毛雲がなびいている。
 強い陽射しと青い空にはたと気づいた。もう梅を干してもいいのではないかと。ふつう梅は土用干しと言って、7月20日過ぎから干すと言われているが今年は梅雨明けが早く、すでに天気は土用干しのころと同じである。
 4キログラムの梅を塩漬けにしたので、半分の2キログラムを今日から干すことにした。
 今年の塩漬けの梅はいつもと違う。1キログラムずつ冷蔵用の袋に入れて塩漬けにしているが、一袋の梅が固めで見た目が例年と違う。あと3袋は例年と同じように見えるが干してみないと味はわからない。
 固めの梅はいちばん早く5月の終わりごろ塩漬けにしたが漬けた時は熟して赤みを帯びていた。こういう梅を塩漬けにするとやわらかくなるのだが今年は違っていてとまどう。
 今日から干し始めたのは固めの梅一袋と、もう一袋はやわらかい梅。このやわらかい梅もいつもと少し違って、塩につけて梅酢が出るのは同じだがその色が薄い。梅酢の色が薄いので梅の色も薄い。例年はもう少し濃い色なのだ。なんでこうなったのか原因がわからない。出来上がった梅干しの味にも影響がでるかもしれない。
 朝9時頃ころから干し始め、午後3時半ころまで干した。2つ味見をした。固めの梅は梅干しと言うより果実という食感。梅干しの味の果物を食べているみたい。これはこれでおいしい。やわらかい梅は今までの梅ぼしと同じような味がしたが自分の感覚に自信がない。何かが違っているような。
 ノートに書き記したレシピで、同じ塩の量、殺菌用のホワイトリカーも同じ量で塩漬けしているのに、その年により仕上がりが違うはなぜだろう。
 午後、弟がやってきて郵便物を持って行った。梅ジュースをおいしそうに飲み干して帰った。

 引越しし隣家の灯ともらぬを寂しく思ふ夏至の夕ぐれ