鳥たちが蒸かし芋をついばみに来る

 先週の土曜日に買った2本のさつま芋。蒸し器で蒸かして7〜8ミリの厚さに切ったものを乾燥芋にしようと天日干しにしていた。
 やわらかい芋は鳥たちの餌になり、最初は鳥を見るたびに追い払っていたがいつも見張るわけにもいかずとうとうあきらめた。好きなだけ食べていいよという気持ちに。
 室外機の上にのせた笊に干している芋はいつの間にか少なくなった。それでも6〜7切れ残った芋をついばむために今日はいろいろん鳥が訪れた。
 目白、四十雀、鵯(ひよどり>、鶫(つぐみ)などがとっかえひっかえやって来る。芋の乾燥が進むと固くなるので今日か明日ぐらいが食べごろだろう。
 鶫は鵯と同じくらいの大きさだが地面をちょんちょんと歩くのですぐわかる。特徴のある歩き方だ。鵯は地面を歩いているのを見たことがない。鶫は地面を歩きまわって虫を探しているのだと思ったが植物性のものも食べるのだろうか。 
 昨日、免許の更新に行き、疲れてしまったので家にずっといたが庭を訪れる鳥の姿にいやされた。鳥たちは芋をつつっきながらも警戒を怠らない。周りの気配に敏感な鳥たちに気づかれないように硝子戸越しに少し離れたところからときどき見たのだが観るたびに違う鳥が来ていておもしろかった。
 食事中の鳥たちを驚かさないようになるべく庭に出ないようにしたが洗濯ものを干したり、取り入れたり、水やりに出るなどすると鳥らはすぐ飛び立った。

 庭の木を四十雀が飛び立てば心に思ふ犬の名を呼ぶ

 腎不全を患ふ犬を家に置き車走らす豪雨の夏ありき

 鷺草の鉢をついばむ鳥ありて極寒を生きぬく命かなし

 野の鳥はいちばんおいしいものから啄ばめる芋の端っこを残し