蒲田で開かれる歌会に行く

昨日ほどではないが晴れて気温が上がった。

朝方、広縁から硝子戸越しに庭をふと見ると、ツグミが表れた。ひよどりくらいの大きさで、濃い灰色のような茶色のような羽根の横にうっすら茜色が入っている。この鳥が飛んでいるを見たことがなく、いつも見るときは地面を歩いている。

 庭はちょんちょん歩き、えさを見つけると啄み、家の裏手をまわるのでそこで見えなくなる。地面から飛び立つところをいつか見たいものだ。

 今日は午後から東急線蒲田駅近くの会場で歌会が開かれる。

 坂を上って最寄り駅まで行き、電車を一回乗り換えて蒲田まで行った。

 歌会は16名で行われ、座る席をくじで決める。いつも同じ人が隣にならないように、という配慮だろうか。親しくする人は同じ人になりがちなので。なんか余計なお世話のような気もする。

 講師の方が前方に座り、わたしの席は後ろのほうだった。

 18名分(そのうち2名は欠席)の短歌がプリントされたものが歌会の前に各自に送られてくる。歌会では自分の短歌を自身で読み上げ、その前の短歌を読んだ人が感想を述べたり講評をする。

 この歌会には2回、見学で参加しているが今回は会員になって初めての歌会である。やはり、いつもと違う人たちにかこまれ、やや緊張したように思う。見学のように部外者として参加するのと、会員になるのとではどこか違う。

 ただ、なるべくリラックスする方向に気持ちをもっていこう。楽しくなければ参加する意味がないと思うから。

 

 この歌会にわたしが出した歌は

 

ウイルスどもひたひたひろがる街なかに月の光の無言のなぐさめ

 

先生は次のように直された。

 

月光(つきかげ)の無言のなぐさめウイルスのひたひたひろがる街なかに

 

 直しが入ったほうは結句が字足らずになるのでこんなふうにしてみた。

 

月光(つきかげ)の無言のなぐさめウイルスのひたひたひろがるわが街なかに

 

 なんかなあ、わたしとしては最初の歌が一番いいような気もする。

 歌会の後、いっしょに参加した他の歌会の仲間と駅近くの喫茶店でコーヒーを飲んだ。話題は今終わったばかりの歌会のこと、短歌のこと・・・・・やはり短歌の話が中心となる。