久しぶりに犬友だちと散歩

 この2週間あまり雪かきによる腰痛や歌仲間との行き違いなどがあり、生活のリズムが乱れていた。朝起きる時間が遅くなり、そのぶん夜寝るが時間遅くなった。
 今朝はひさしぶりに6時少し過ぎに目が覚め、NHK短歌NHK俳句を見ることができた。テレビ体操も2週間ぶりくらいにできた。
 俳句は特に今井聖氏が好きだが今朝はその今井氏の週で今年度の最後の放映となった。4月からは違う俳人に変わる。小さなことだがどこか寂しい。今井氏の語り方が好きである。
 朝食を終え日曜美術館を見た。山口蓬春という日本画家を特集している。太平洋戦争に日本が突入する前に日本美術界を体制下にひとつにまとめようという政府の動きに対して身をひいて加担しなかった潔さに感じ入った。作品の発表など不利になる可能性もあるのに勇気ある行動に思えた。だが戦時下はどんな画家も政府に協力して戦争画を描いたことも知った。山口画伯も逃れられなかった。
 日曜美術館を見ている時、携帯の呼び出し音がなり、近所の犬友だちからだった。この月に15歳になる柴犬を連れてわが家のほうまで歩いてきたという。まだ着替えていなかったので急いで着替え外に出て、いっしょに歩いた。昨年の今頃の柴犬はまだ元気でわりと長めの朝の散歩を毎日のように友だちと楽しんでいた。あれから1年しかたっていないのに犬は急速に年老いたように見える。だが柴犬レオも老犬ももこも振り返ってみればある時から急速に衰えた。レオの場合は15歳の誕生日を迎える数か月前からだったような気がする。
 短い散歩だが友だちと犬と歩き、別れた後はひとりで散歩した。ちょっと遠くまで歩き、帰りは寺に寄り花立の水を替えお線香を手向けた。


平成のはじめの年に事故死せし二十歳の青年と墓となりあふ

 風ほのか春の甘味をふくみたり立春の川辺を歩けば

 春立つ日の校門に大学の受験生を待つ白テント