犬友だちと昼食

 生活のリズムが昨日あたりからいつもと同じになった。今朝は5時過ぎに目が覚め、起きたのは6時前。目高の水瓶は氷が張っていなかった。居間の温度は7℃だった。
 お昼少し前、 近所の友だちの家まで歩いて行き、車に乗せてもらい割烹Kに行った。今日は友だちの奢りで昼食をいただく。
 この店は法事のとき一度だけ利用したことがある。母の三回忌だったかもしれない。あのときは父と柴犬レオが家にいて留守番をしてもらった。法事に叔父たち(母の弟たち)も参列した。
ふたりの叔父は昨年6月と今年の初めに他界した。店のなかの様子は覚えていてなつかしく感じた。
 店内はゆったりとしていて、目黒通りに面した2階の席に座った。冬の陽射しは思いのほか強くて窓に近いほうに座ったら頬が熱くなってきた。
 友だちは老犬ももこのことを「いっしょに歩いていたときがなつかしい」と言った。ももこのことを忘れずにいてその気持ちをことばにしてくれる。とてもうれしかった。
 思えば昨年の春に友だちから昼食を誘われたがその後すぐ友だちは病気が見つかり、検査や入院、手術となり、大変な日々が続いた。体力に自信があった友だちは強いショックを受けただろうし、不安があっただろう。あれから一年近くがたち、前よりは無理をしないように生活を送っているようだ。
 ただ、家族は退院してしばらくは負担がないよう気を使ってくれたそうだが今はまったくそういうことがなくなったと笑った。友だちの病気にいちばんいけないのは睡眠不足と医師に言われたそうだ。もうすぐ15歳になる柴犬の介護が負担にならないといいのだが。

 亡き母が昭和に買ひし湯たんぽよ穴が空くまで使い続けき

 在りし日の犬ふと思い出づる朝 沈丁花のつぼみまだ固き

 児が好きな犬は夜の「公文」の前に立ち止まりしばらく動かず

 坂道を上れば下る家路をいくたびたどるや坂下の家