朝からいろいろ慌ただしい

 昨日は寒い中を庭に出て欠けている月を眺めた。早い時間は洋室の窓から見えたが触が進んで来ると上空の月は外に行かないと見えなくなった。蝕が進み、赤みを帯びた月は酔っているかのように不穏な空気を漂わせている。こうこうと輝く満月とはまた違った趣があった。
 今朝は朝から小雨がぱらつきだんだん降りが強くなった。現在は5時少し前だがそれほど寒くはなく、もう少し時間が進むと気温が下がって雪になるのだろう。
 明日はお昼前まで雪という予報だがこれにからんで午前中電話があった。明日の午後、池袋にある自由学園明日館で岡野弘彦氏の「伊勢物語」の講座を受ける予定だったが係りの人からの電話で中止になったと知らせてきた。ほぼ二か月後に延期された。
 この電話の前に携帯に一昨日会った友だちからメールがあった。共通の友だちと会う予定の日をこちらからメールで知らせ、その返事だった。友だちはご家族の介護を抱えており、都合がつけば・・・という感じで知らせたのだが友だちは会いたいと返事してきた。共通の友だちに三人で会えそうだと電話をし、メールをくれた友だちにもそのことをメールで知らせた。   
 少したつと近所の犬友だちから電話があった。近くの特別支援学校に足を運んだが校内のカフェは臨時休業だったと聞いて、そうか今日はカフェに珈琲を飲みに行く日だったと思いだした。
別に行かなければいけないわけではないが老犬ももこがいた頃に気分転換に通っていたことがわたしのこころのなかでなんらかの作用を及ぼし、行きたくなるのである。だが今日は電話を受けたりしたりしているうちにすっかり忘れていた。忘れたことにちょっとドキッとした。自分が知らない自分を見たような感じ。
 その犬友だちに昼食を誘われ、うれしい気持ちで電話を終えた。
 午後は午後で、自分の用事で電話をしようかと思ったところに玄関のチャイムが鳴った。出てみると近所の美容院の女性で迷子になったポメラニアンを預かっているがわたしの友だちの犬ではないかと聞かれた。見てみようと思いいっしょに美容院に行くと違う犬で、友だちの犬よりだいぶ年をとっているようだ。犬用のおむつをしていた。
 わたしは犬の散歩から遠ざかっていて近所にどんな犬がいるのかそれほど詳しくないので、犬を飼っているさきほど電話をくれた友だちに電話をした。するとその友だちの友だちのほうがよく知っているかもしれないと電話をしてくれ、心当たりがあると言ってふたりが店まで来てくれた。
 ポメラニアンを見てやはり知っている犬だと言って、友だちの友だちは雨の中、飼い主さんの家に向かった。すこしたって三十代くらいの女性といっしょに戻ってきてその人が飼い主だった。話を聞くと、友だちの友だちの心当たりの犬ではなく、たまたま雨の中を犬を探している女性に会い、ポメラニアンということを聞いてこの犬だと思い、連れてきたそうだ。
 美容院では警察に電話をしてパトカーが来ることになっていたが断りの電話を入れた。
 何はともあれ、無事飼い主のもとにもどることができよかった。
 家に帰り、やっと電話をすることができた。電話の相手は明日中止になった「伊勢物語」の講座をいっしょに受ける予定だった人で、積雪を危ぶんでいたので中止になってよかったと言った。
 さらに1本、図書館に電話をして借りている本7冊の貸出期間延長を頼んだ。今日電話しないと再度借りるためには本を図書館に持って行かないといけないので電話を忘れないでよかった。

咲き初めの紅梅の花 寒き日の先にあるものを見せてくるる

母親の介護に悩む友人の話を聞けり卒業のわれ




昨日撮った盆栽の紅梅の写真
大雪とその後の零下の日に少しづつつぼみをふくらませてきた
この冬はことさら花がきれいに見える