お花見

 気温が上がり、歩くと汗ばむような陽気となった。
 昨日友だちにメールして桜のきれいな公園で会うことにしたので朝家を出た。友だちは海外旅行中の家族から預かっている犬を連れてくるという。
 公園までの道も桜がきれいで前を向いて歩いても振り向いても桜の花が目に入る。どの桜の木もちらほらと花が散り始めている。小さな川沿いを歩くのだが川の水にも川べりにも桜の花びらが点々と散らばっている。
 この道は柴犬レオや老犬ももこと歩いた道だ。特にレオとは数えきれないくらいの回数歩いた。桜の季節も何回も歩いた。ももことも桜が咲いている時数回は歩いただろう。
 公園は思ったよりは桜が寂しく感じた。友だちが言うのはかなりの桜の木を剪定し、太い枝も切ったそうだ。染井吉野の木が多いので老化により、花が咲かなくなったり、空洞ができたりした枝を切ったのだろう。
 ただ桜の木の本数が多く、若芽が芽吹き始めた木と交じりあい、とてもきれい。まだ太陽の光がじゅうぶんに公園内を照らしているが新緑のころから夏にかけては葉をたくさんつけた木々が陽射しをさえぎる。光があふれているような春先の公園の風景とはまた違った風情があり、新緑のころから夏がわたしは好きだ。
 友だちが預かっている犬は人見知り、犬見知りの傾向があり、こわがる犬が前から来ると抱きあげた。ただ、飼い主さんの家に幼いこどもがいるのでこどもにはなれている。
 時々ベンチに座り、いろいろと話した。老犬ももこはこの友だちの紹介でわが家に来た。友だちのところに犬の新しい飼い主探しのメールが来るようで、最近はペットショップで売れ残ったポメラニアンの飼い主をさがしているというメールが知人からあったそうだ。とてもきれいな犬で10人ほど飼いたいという人が現れたそうだ。
 公園からの帰りは多摩川の河原を歩いた。こちらは陽射しを遮るものがなく、歩くと汗ばんだ。だが桜の木は自由に枝を伸ばし放題なので豪華に花を咲かせている。ため息が出るほどきれい。生命力を感じるみごとな桜だ。





古墳の山を公園にしているのふたつの古墳をつなぐように園内には橋がある
以前は赤く手すりが塗られていたが黒に変わってしまった

公園の一角にしだれ桜が何かの記念樹として植えられていた




柴犬レオとタイマーを使って写真を撮った思い出の桜の木
遠足に来たこどもが走ってくる