午前中は散歩、午後は昼寝

 日中は久しぶりに陽射しが強く気温が上がった。しかも湿度が高い。
 午前中は一時、雨がぱらつく時間があった。雲が厚く薄青の空が雲の間にのぞいていた。小雨ていどと思い、かえって陽射しがないほうが歩きやすいと思い、折りたたみ傘を持って散歩に出たがこれが大間違いさった。湿気がが多く空気がもわっと重たくて足取りも重くなる。老犬ももこがこの家に来てすぐの頃、数回歩いたことのある散歩コースをたどりながら、こころのなかでこんな日の散歩は嫌だね、早く家に帰ろうと話しかけた。早めに切り上げて帰ってきた。
 この散歩のせいとは思えないが昼食後、テレビを見ながら横になっていたらうとうとした。そんなに眠っていない。うとうと状態のまま目覚めた感じ。
 夕方になると気持ちのいい風が吹いてきた。庭に出て目高たちにえさをやり、鷺草の鉢に水やりをした。新しく仲間になった目高、まえからいた目高は今のところ元気である。午後一回見に行き、水がぬるくなっていたので新しい汲み置きの水を上から注いだ。新しい目高が増え前より目高の世話をするようになった。少しでも長生きしてほしいから。
 頂いたコメントにももこと過ごした昨年の夏らしい思い出があまりないと書いたが、思い返してみると昨夏はオリンピックがあった年だった。ももこの看病でまとまった時間、テレビのオリンピック中継を見ることは出来なかったがそれでもときおりは見ていた。リオでオリンピックがあった夏をももこと一緒にこの家にいたことは決して忘れないだろう。
短歌の投稿葉書を投かんした帰り、庭から虫の鳴き声を聞こえてきた。蝉の声も聞こえた。ももこがいた去年の夏も立秋の頃から夜になると虫の声がしたのを思い出した。夏の盛りに秋の気配を感じながら、ももこを看取った夏だった。


 曇り空より濃き色なり対岸の高層ビル群墓石に似たり

 背の高いイネ科植物おおおひたる河原にしぼむ月見草見る

 夏雲の白さ残る日の暮れに川で魚とる少年ひとり

 少年の手にゆだねられし魚の末いっしゅん思ひ通り過ぎる


ももこがまだこの家にいた頃とは周りの家々が変わり、
夏空の景色も変わった
柴犬レオがいた頃の夏とも違う空をしみじみと眺めた