今日は老犬ももこの月命日

 朝方は小雨ていどで降ったり止んだり。時間が進むにつれて雨の降りが強くなった。
 友だちが家に来てくれたときは急に雨が降り出したときだった。自転車でわが家まで来た。玄関の呼び鈴が鳴ったので出てみると友だちが目の前にいて、きれいな斑入りの葉っぱの束を抱えていた。
 ご主人が三宅島に行ってきたとのことで、お土産を持って来てくれた。抱えていたのはキキョウランの葉っぱで活け花やフラワーアレンジメントの花材になるようだ。他にも三宅島の農園で採れたパッションフルーツをいただいた。きれいなワインレッドをしていて、甘い香りがする。
 雨の中友だちは帰っていったが少したって雨が小降りになり庭に出ると友だちがまた自転車でやってきた。パッションフルーツの食べ方を書いたリーフレットを持ってきてくれた。三宅島のパッションフルーツは友だちの親戚の方が先駆けとなって始め、島の特産として少しづつ栽培する人たちを増やしてきた。現在では7つほどの農園で栽培している。ところが悲しいことに先駆けとなった方は今年の1月、海の事故で亡くなられ、友だちから話を聞いていた。やっと島の特産として認められてきたのにと嘆いていた。その方の農園で作ったパッションフルーツをいただいたのである。
 さっそく、キキョウランの葉はふたつに分けて活けた。パッションフルーツは果皮が皴しわになるくらいが甘味が増してくると友だちが言ったのでしばらく置いて置くことに。
 雨が降る時間は家にいて、短歌雑誌に送る短歌を8首まとめた。ああでないこうでないと歌を選び迷っているとだんだんわからなくなってくる。しかも疲れてくる。これ以上迷ってもただ疲れるだけでいい歌になるわけではないとある時点で割り切って、8首を書いた原稿用紙を封筒に入れて送った。
今日は老犬ももこの月命日。ももこが息を引き取った午後3時前になると、11か月前のあの日を思い出した。その前の1週間ぐらいは夜になるとももこの様子が特におかしくなり、鳴いている時間が多かったことも思い出した。ももこは辛かっただろう。眠れないももこに添い寝したがいちばんももこの苦しみがやわらいだのはわたしの膝に乗せて抱いてあげることだった。もっとももこを抱いてあげればよかった。


 甘やかでワインレッドの果皮をもつパッションフルーツ三宅島より


キキョウランの葉を庭から切ってきた百日草と活けた
もうひとつはグラジオラスと紫陽花を組み合わせた