うだる暑さの海の日

 海にはまったく無縁の日々を送っている。近場の海、お台場海浜公園でもいいから夏の間に海を見に行ってみたいものだ。
 朝は庭に置いた植木鉢の水やりは欠かせない。花壇へのホースを使った水やりは夕方にした。
 毎日朝夕水やりをしている鷺草はやっとごく小さなつぼみが上がってきた。胡麻つぶより小さいくらいだが少し厚みがある。今年は一時期、水やりが少なくなり水苔の表面が乾いたときがあり、そのせいで花つきがあまり良くないようだ。水やりをきちんとするようになってから葉の色が濃くなってきたような気がするのでどのくらい回復したかは花を見ないとわからない。
 お昼前に弟が訪れ、仏壇にお線香をあげてくれた。弟は父母の命日に墓参りをすることはよくあるが、お彼岸やお盆はまったく関知しない。それでもいいと思っているがわたしがいなくなったら、父母の墓前、仏前が寂しくなるかもしれない。
 暑い日が続くので友だちにメールを送った。友だちは6月に入退院したばかりだし、14歳になる愛犬は慢性病を抱えている。この暑さのなかどうしているだろうかと思った。メールを見てすぐ友だちから電話がかかってきて声は元気そうなのでひとまず安心したが、友だちの病気が実は難病指定の病気だと聞いて驚いた。一回入院して手術を受けたくらいで治る病気ではなさそうだ。ただ、うまく病気をコントロールすることでふつうの生活をじゅうぶん送れるようなのであまり心配はしないことにした。

 
 夏の日に三浦半島ドライブし海の家で水着買いて泳ぎき
半島を君の車でドライブし海の家にて水着を買い泳ぎき

 君は言うここは穴場の砂浜とあの夏われは幸せだつたか

 海の匂い日のあたる畑の匂いがあの夏の匂いあなたもいて

 無口なる君のそばがこころよし車は夜の果てをめざせり

 無口なる君のそばがこころよし横浜横須賀道路東へ

 マッチの火苧殻(おがら)に移れど燃え続かぬ帰りたくなき死者がいて

 自らも闘病しつつ病もつ老犬の世話を日々友はしたり



父が残した盆栽用の平鉢に球根を植えた鷺草がいちばん元気に育ち、花芽も多そうだ

ここ数日の水やりがきいているのか
花壇の植物たちが元気に見える

朱赤の花が咲きそうなグラジオラス
この色ははじめてなので楽しみ