朝から雲が多かった。午前中はそれでも陽射しがあり蒸し暑かった。
お昼前に近くの特別支援学校にいつものように足を運んだ。10時半に校内の売店やカフェが開くのだが少し遅れて行くと、10人近くの人がすでに売店の前で待っていた。校内の菜園で採れた野菜が目当てだ。
わたしが着いてほとんどすぐ野菜が出てきた。茄子、キュウリ、トマト、オクラ、じゃがいも(メークインときたあかねの2種)、ピーマン、ししとう、とうもろこしなどである。茄子、おくら、とうもろこしなど数少ない野菜はすぐ売れてしまい、わたしはミニトマト、ふつうのトマト、きゅうり、じゃがいもを買った。
学校は夏休みに入るので売店、カフェは今日が最後となり、次は夏休み明けの9月に開かれる。
顔見知りの人たちとあれこれ話し、こういうひとときが持てるのはいいことだと言い合った。思えば老犬ももこがいる頃はわたしひとりで珈琲を楽しむことが多かったがわたしにとってかけがえのない時間だった。家に帰ればももこが待ってくれていたのだし。どちらか好きな方を選んでいいと言われたら、ももこがいるときのほうを選ぶのは間違いない。みなさんと楽しく時間を過ごし、家にももこが待っているのがいちばんかもしれないが。
午後から雨という予報が出ていたがお昼過ぎ乾き過ぎた鉢に水をやり、気になる花壇の草花にもホースで水やりをした。
そうしたら予報通り、雷が鳴り始めぽつりポツリと雨が・・・・・。肉屋さんで買い物の帰り、雨は出の悪いシャワーのような感じで顔で受けて気持ちがいいくらいだったが少しづつ雨の降り方が強くなった。葉を濡らす雨から乾いた庭土をしめらす雨へ。
その頃は家の中にいて雨の音に耳を傾けていた。
雨は小一時間ほどで止み、いちじ日が射したがすぐ曇ってしまった。雨が熱気を吸い取り空気が冷された。
小さき終わり小さきはじめを繰りかへし日々は動ける車輪のごとし
ふりはじめる雨のひとつぶまばたきをすり抜けわが目にうるほひくれし
降り始める夏の雨を顔で受け熱こもる空気を吸ひこみたり
雷がじらすやうに鳴り続けぽつりぽつりと雨こぼれくる
雷鳴と救急車の音重なり雨音ひびく梅雨の終わり
こんな雨いつかどこかであったようなデジャ・ヴュの雨葉月の雷雨
かたわらに老犬ももこが来たようだあの日の雨がなつかしいわ
あの日から七月の雨降り続けわが心に音ひびきおり
雨の音消へたる庭に鳥の声くりかへし響くわたしも庭へ
夕立が降る前にとったグラジオラスの花の写真
咲いてみると朱赤ではなく、何色と言ったらいいだろうか
コーラルピンク、日本名なら珊瑚色かな