こぼれ種からニゲラが咲いた

 晴れたが雲が多く空気が重たい感じがした。ただ、風はここちよい五月の風だ。
 午前中、近くの特別支援学校に足を運び、校内のカフェで珈琲を楽しんだ。いつもは店内の席だが今日は緑色のパラソルがあるテラス席に座った。よく一緒に来た犬友だちではなくもうひとりの犬友だちと大きな丸テーブルをかこむように座った。椅子は木製のベンチとひとりで座る椅子が配されている。
 近所の住む他の犬友だちも顔を出して五月の空の下パラソルに守られ、ひとときをくつろいだ。こうして書いているとわれながら犬を介して友だちになった方が多いなと思う。
 いつもの犬友だちは検査入院してその結果を踏まえ一月後の入院を決めた。短ければ四日、長くても1週間ほどだそうだ。いろいろと心配したが今はあまり心配していない。本人も治ることに自信を持っているようだ。もちろん、どんなに簡単な手術でもリスクはあるが主治医を信頼していることが伝わってくる。
 学校から家に帰る途中、きれいな紫色の菖蒲のような花を手に持つ女性がいらしてその花が咲いている方の庭を見させてもらった。その庭の持ち主も知り合いで数度ご自宅にあがってお茶をごちそうになったことがある。柴犬レオがいる時、いちど着物の着付けを習いに行ったこともある。その後何度か着物の着付けをまたしてみませんかと誘われたがレオのことが思い出されていちども行くことがなかった。
 紫色の花は九州のどこかから株分けでいただいたものとのこと。秋に一株いただくことを約束した。玄関横にある一輪草が大株になってとても素敵だった。
 わが家の庭にも犬友だちのひとりがいっしょにやってきて見てもらった。花壇は春の花が終わり植え替えが必要な時期になっているがこぼれ種からニゲラがたくさん育って今日始めて花がひとつだけ咲いた。ニゲラは春の終わりから初夏にかけて咲く花。一つの花が終わると次の花が咲いてうれしいけれどどこか寂しい。


種こぼれ「Love in a mist」わが庭に皐月半ばひとつ咲き初む

ニゲラは和名が「クロタネソウ」(種が黒いから)、英名が「Love・in・a・mist」(繊細な葉っぱに花が包まれるように咲き、やさしい印象の花だから)

種が交雑して微妙な色合いの花が咲く