年越しの買い物で疲れた

 朝は厳しい寒さ。日の出の時間にコンビニまで買い物に行ったが風が冷たかった。
 朝焼けでうっすらと色づいた雲と薄青い空のだんだら模様が、梅の古木の背景になって広重の浮世絵のような世界と思った。
 冬は神社の森の上から太陽が昇るのだが、燃えるような雲のかたまりを松の木の間に見ながら家に帰った。
 いくらひとりでも冷蔵庫に少しの食べ物は必要と思い、午前中は近所の店に買い物にでかけた。午後は車でまず花屋さんに行ったが混み合っていて駐車スペースがなく、しかたなく駅前のスーパーマーケットに行った。こちらも駐車場が混んでいたが止めることができた。 
 何日か前に血糖値とコレステロールを管理するための食事指導を受けたばかり。例年は買っていたものも今年は買えないものがいくつかある。イクラとかウニとか海老とか。甘いもの系では黒豆をあきらめて栗きんとんだけ買った。
 この年末は老犬ももこがいないので、ももこの食事を心配しなくていいが寂しいものだ。昨年末はももこの好きそうなおやつを買ったと思う。年が明けてすぐにももこの首輪を買った。ももこの誕生日を1月1日にしてそのお祝いのつもりだった。今思うとは早めの誕生日にしてよかった。わが家にももこが来たのは一昨年の3月13日だがこの日を誕生日にしたら、その後2か月もしないうちに闘病生活に入ったのだから。
 思い返せば今年の初め頃からももこは少しづつ体調が悪くなっていたように思う。今年の1月6日に動物病院で血液検査を受けたときは昨年とあまり変わらない数値でこの状態を保てればいいと思った。医師に静脈点滴をすすめられたがこのまま食事療法を続けていきたいとことわった。その後あまり時間がたたないうちにももこの腎機能がさらに悪化したのだ。
 わたしは年初めの血液検査がまあまあの結果だったので安心して油断していたところがある。わたし自身も2月まで歯医者さんに通っていたし、3月の健康診査で血圧が高いなど気になることがあって、ももこの体調をじゅうぶんに気を付けてあげられなかった。ごめんね、ももこ。
 スーパーマーケットで買い物をした後また花屋さんに行き、今度は車を止めることができた。あまり気に入った花がなかったが小菊とストックを買って家に帰った。庭の千両を加えて花束を作り、すぐお墓参りに行った。前にお供えしていた小菊は鳥たちが啄んで花がまったくなくなっていた。ということは新しい供華も鳥たちのえさになりそうだと思ったら疲れがどっと出た。苦労して花を用意しても鳥たちが荒してしまうんだから。あ〜あ。


 年越しの買い物したる父母への供華や栗きんとんなども

 花も葉もない梅の木の密な枝のあわひに青い太陽まぶし

 神社の森のうへ赤く焼けた鋼のやうな雲見ながら歩く

 広重の浮世絵のごと梅の古木朝焼けの空に浮き上がりおり