柿の落葉の絵を描く

 昨夜はそろそろ眠りに就こうという時間になり、急に風雨が強くなった。と言うか、その前の時間は居間にいたので外の風雨に気が付かなかったこともありうる。角部屋の和室(柴犬レオや老犬ももこと眠った部屋)に移動してはじめて雨風の音を聞いたのかもしれない。
 木々がぶつかるような音がして、外に出て確かめたくなるほどの風だったが眠かったのでそのまま眠った。明けて翌朝は晴天がひろがった。庭のあちこちに置いてある植木鉢が倒れ、花壇の百日草も倒れていた。荒れた天気の跡がまざまざと刻まれている。
 裏庭に行くと紅葉した柿の葉が数枚落ちていたので拾って絵を描こうと思った。柿は気の早い葉っぱがいつも数枚紅葉して落ちるのだが、木全体の紅葉はひと月近く後になり、急に寒くなった日に大量の落葉が舞い落ちる。
 柿の葉は柴犬レオがこの家にいた頃から毎年描いているような気がする。父が亡くなった後のレオとの日々。ブログを始めてからの2011年と2012年の秋はレオがこの家にいたのだが、絵を描き始めたのは2012年春からなので柿の落葉はその年の秋に描いたものが残っている。
 ももこがこの家にいたのは昨年の秋だけだが、3枚の柿の落葉を2枚の葉書大の紙を並べて描いた絵がある。
 同じ柿の落葉を描いても毎年同じようには描けないし、描かない。柿の落葉の絵は過ぎ行く歳月を語っているかのようだ。