老犬ももこが夜中に二度起きた

 昨夜のももこ(柴ミックス推定年齢13歳)はどこかおかしかった。いつもなら夕食に外でトイレをすると、庭に面した部屋か犬用ベッドが置いてある和室で眠っていることがほとんど。だが昨夜は落ち着かない様子が変だった。横になっているかなと思うと苦労して立ち上がり、よたよたした足取りで廊下と部屋を歩いた。ももこは横になった状態から起き上がるのがかなり大変になってきた。それでも何度か起き上がったのである。
 夜11時過ぎになり、ももこがやっと落ち着いて眠っているので和室まで抱いて行きそのまま寝かせた。しばらくしてどさっという音で目が覚め、ももこがベッドから落ちているのを見た。夜遅めの時間に水で薄めた牛乳を飲んだのでトイレにだろうと思い、ももこを抱いて外に出した、家の前の道路を転びそうになりながら少し歩いたが一向にその気配がないので家に戻った。ベッドにおしっこをして敷いたバスタオルが濡れたのでベッドから降りたのかもしれないと気付いたからだ。思った通り、バスタオルが濡れその下のトイレシートもしみができていた。きれいなタオルとシートに変えるとももこはひとまず眠った。
 ところがまたももこがベッド上で動いている気配で目が覚めた。敷いてあるバスタオルを確認すると湿っているので交換してこれで眠るだろうと思ったが眠る気配がなく、横になった状態で手足をバタバタさせて起きようとする。こちらは眠れないのでももこを抱き起こし立ち上がらせるがすぐ転んで横になるという手順を数回繰り返した。それでも手足をバタバタさせるので仕方なくももこを外に出したがこれが正解だった。ももこはすぐ家の前の道路でおしっこをした。
 ももこのベッドに敷いたバスタオルが2回も湿っていたのでトイレではないだろうとこちらが思いこんでいたのが良くなかったようだ。もっと早く外に出していればももこはすっきりしてすぐ寝つき、わたしも眠れたにちがいない。家に戻ったももこは午前3時半ごろから朝7時過ぎまでぐっすりと眠ったのである。
 今朝のももこは一段と調子が悪くなったように思えた。昨夜半二回も起きたことが影響しているかもしれない。ももこの朝食を用意しているとき、台所の入口まで様子を見に来るのが常だが今朝は横になったままで起き上がらず、目だけで台所の方を盛んに気にしていた。食欲があることだけが救いである。
 昼間もやはりいつもと行動パターンが違っていた。起き上がるのは大変なのだがそれでも数回横になった状態から起き上がり、廊下や仏間、居間を歩いた。仏間は中央に大きめのラグを敷いてあるが端の方は敷いていないので足が滑って大変なのである。見ていると滑らずに歩いている。だがその足取りはどこかおかしく、柴犬レオが部屋を歩き回っていた頃を思い出させた。
 ももこにも脳の老化が起きているように思う。手足の先が丸まってしまうのは椎間板ヘルニアにも見られるとのことだが、昨年4月にレントゲンで調べたときは関節に異常はなかった。あれから一年たっているからわからないがももこは体重が多くない。椎間板ヘルニアにはなり難いと思のだが。
 昨夜、ももこがなかなか眠らないとき、思い切って犬用ベッドを撤去し、人間用の羊毛布団を一枚ももこのベッドにしつらえた。犬用ベッドは高さがあって上るのが大変なのと落ちてしまうと上れないから。薄い布団にトイレシートを10枚以上敷き詰め、バスタオルを5枚ほど敷いた。どこかでおしっこをしても少し移動すれば乾いているのでそのまま眠れるのではないかと期待している。もし具合が悪ければ他の方法を考えることにしよう。
 昨夜を境にももこが悪い方に変わってしまったように思い、少なからずショックである。柴犬レオとの共通点がわたしを不安にさせる。ただ、わたしの不安がももこに伝わると思うので心をしっかりと持たなければとも思う。

今日のももこ
部屋や廊下を歩いて疲れたのか眠ってしまった
お昼になりわたしが昼食を食べる時間に起きたので
おやつを器に入れてあげた
今まではおやつで誘ってケージに入れていたが
もうケージの中にももこを入れる必要がなくなった
ケージの中で立ち上がることができず、わたしが抱きあげて出したこともある

昨夜はあまり眠れなかったので咲き競う花がまぶしく思われる
こちらがどのような心持ちでも花はその時期が来れば開くのだが
ときは不思議に思える