老犬ももこが大のそそうをした

 同じ部屋に置いた犬用ベッドに眠っている老犬ももこがごそごそと動いた。
 その音で目が覚め、コンセントライトを付けて時間を確かめると5時少し前。まだ早いよ、外は暗いよと言って明かりを消したがベッドから降りて落ち着かない様子のももこに仕方なく起きて天井の明かりをつけると、ベッドの上にももこの落とし物が3つ4つ。敷いたバスタオルを触ると湿っていておしっこもしていた。すぐ落とし物をトイレシートにくるみ、敷いてあるフリースとバスタオル2枚をはがして洗濯機に入れた。新しいフリースとバスタオルでベッドメイクをした。
 外は暗いがおしっこがしたいかも、と思い、ももこと外に出ると家の前の道路ですぐおしっこ。いつもの短い散歩コースを歩き帰ってきた。
 ももこが大の粗相をするのはこの家に来て初めてなので、少なからずショックを受けた、昨夜寝る前に外に出したがおしっこを庭の通路にした後、寒いので道路に出ずにすぐ戻った。あれがいけなかったのかと思った。道路を少し歩けばうんちをしたかもしれない、ときどきそういうことがある。
 お昼前にいつもの歯科に予約していた。エアコンにあたって気持ちよく眠っているももこをごめんねと言って、居間から寒い広縁に抱いて行った。申し訳程度のフリースをかけてあげた。居間や仏間には入れないように障子を閉めた。外出中、炬燵布団におしっこでもされたらショックだし、ももことの関係も悪くなるので仕方ないと思った。
 なるべく早く帰ってきたら、広縁に敷き詰めたトイレシートにたっぷりおしっこをしていた。やれやれ。
 途中で買ってきたお墓参り用の花束に、庭の千日紅とミニバラを混ぜて、午後はお墓参りに行った。明日が亡くなった母の100回目の誕生日だから。お寺の墓地には大公孫樹が植えられ、見事に黄葉していた。父の誕生日に手向けた花は、百合だけが枯れずに残っていた。その百合も加えてお墓にお供えした。死んでしまっても誕生日は変わらずにあるわけで、不思議なことに命日に花を手向けるのとはまた違った気持ちになれる。母が生まれてくれてよかった。母は東京都内で生まれたがその頃(大正初期)は住所に「字」がついていた。死亡した時戸籍を取り寄せてわかったのである。
 100歳まで生きれなかったけれど、長生きしてくれた。ありがとう。


 このブログを書こうとパソコンに起動したら、目の前にももこがしゃがんでいる、炬燵布団の上に。おしっこをされてしまった。そうか、ももこの身になれは食後であり、水もたっぷり飲んだので用をたしたかったにちがいない。こちらが悪かったので、何も言わず後始末をした。



夕方、ももこと散歩に出たときの空

お寺の銀杏と五重の塔