昨夜、老犬ももこが吐いた

 今日は朝から青空がひろがり、今年に見たいちばんきれいな刷毛雲が朝の空を彩った。
 昨夜は疲れていたので9時半後いったん眠りについたが11時頃、同じ部屋に眠っている老犬ももこに起こされ、外にトイレに出した。夕食後のおしっこをしていなかったので起こされることは想定内だった。次に何かの気配で目が覚め、部屋の中に異臭が漂っていた。ももこがおしっこをしたのかと思い、トイレシートを交換しようとしたが、おしっこではなく、吐しゃ物が下に敷いたバスタオルを汚していた。吐しゃ物を取り除いたが、バスタオルだけでなくその下のシーツ、羊毛布団まで湿っていた。時間が時間なのでバスタオルだけきれいなものを取り変えて、ももこの身体の向きを変えて寝かせた。起きる度に例えば身体の右を下にして眠っているときは、左下に代えるようにしている。
 ももこは横たわったまま、目を開けていてなかなか眠ろうとしない。手のひらをこすって温め、その手のひらで身体を撫でで落ち着かせるようにしたが眠らなかった。ももこの布団の横に敷いた自分の布団に横になるとすぐ寝入りそうなほど眠かったが、コンセントライトの薄明かりに浮かぶももこの目を見ていると眠れなかった。気持ち悪くなり吐いたももこは自分の身体の異変にショックを受けているのかもしれないし、吐いた後もまだ気持ち悪さが残っているのかもしれなかった。こちらも、ももこの不安そうな目をそっとうかがった。しばらくするとももこの目が閉じたので眠ろうとしたが、今度は目が冴えて眠れなくなり、結局5時前に起き上がった。
 朝方近くに吐いたので朝ごはんはどうかなと思ったが、6時前に試しに作って出して見ると、食が進まないようだったがいつもの7割ほど食べた。ただ、食後は歯ぎしりをして水は飲まなかった。歯ぎしりは吐き気があるときに起るようだ。食事を出されると食べるが、ある程度の量を食べると吐き気が強くなり食べられなくなり、歯ぎしりが起こるのだろう。食事は量を少なめにして、回数を多くした方が負担が軽くなるかもしれない。
 ももこが5月9日の朝、食べたものを全部吐き戻したとき、体重は10,2キログラムほどあった。その前は10,4〜10,6キログラムを行ったり来たりしていた。現在は9キログラムほどにやせてしまった。ももこがわが家に来た時は9,6キログラムだったから、それより体重が落ちたことはわたしにとってショックである。吐き気が強くなり、食べる量が少なくなれば体重はさらに落ちるだろう。
 ももこが食べられるものもだんだん変わっていく。ドッグフードはまったく食べなくなった。現在は腎臓の療法食の缶詰を食べているが之だって食べられ亡くなる日が来るかも。2種類の缶詰をあげているが片方は炊いたご飯の粒がそのまま入っていて、ときどき粒をそのまま吐いてしまう。ご飯よりおかゆがももこにとっては消化しやすいのにちがいない。食いつきはいいのだが、あまりたくさんの量をあげないほうがいいだろう。

今朝のももこ
朝ごはんを食べた後に撮った写真だが、
明け方吐いたので元気がないように見える

庭の桃が色づいてきた

今日の早朝の空


 昨日の日曜は明治神宮月次歌会へ。講師は栗木京子さん。当座は「傘」。
 こんな歌を作ってみた。

 大きめの長靴はいた女の子傘に隠れて足だけ見えぬ

 11時に家を出て5時間だけ外出し、4時に家に帰るつもりだったので、自分が提出した歌の講評を聴くことができなかった。
 6月の兼題「半」を詠んだ歌は選外佳作に選ばれていた。

 モンローの半開きの口のようクレマチス咲きぬ春雨の中

 急いで家に帰ると老犬ももこはエアコンを入れた部屋ではあはあしていた。エアコンが効き過ぎないかと思い、少し障子を開けて置いたがそこから暑い空気が入ってきたようだ。すぐ外に出しおしっこをさせ、遅い昼食を作って食べさせたが食後、水で薄めた牛乳を驚くほど飲んだ、ああ、喉が渇いていたんだな、脱水を起こしていたにちがいない。腎不全には脱水が良くないことは知っているし、気をつけているのだが可哀そうなことをしたと思った。
 昨夜吐いたのも脱水が関係しているかもしれない。

 楽観が砂のように崩れゆく腎不全末期の老犬との日々