「龍生派130周年記念展」を観にいく

 大型連休の中日。今日は平日だが明日から三連休となる。
 午後から渋谷のヒカリエホールで開催中の生け花の展示会「龍生派130周年記念展」にでかけた。仕事を通して縁ができ10数年にわたって展示会の招待券をいただいている。今回のようなスケールの大きな展示会ははじめてである。
 あまりに作品数が多いので見ていて心が動かされるというより刺激になれてしまい、感動が薄れたような感じがする。凝った花材よりもごく平凡な花材を扱った作品のほうにより関心が向かった。よくある花材をどのように活けているのかに興味を感じた。
 プロジェクションマッピングと生け花作品とのコラボレーションが二か所の展示場で行われ、とても興味深く鑑賞した。ひとつは木材を組み合わせた構成物に映像と音楽、音響を重ね、四季の自然を表現している。映像で表現された桜の花や朝顔、秋の紅葉、雪、新月からだんだん大きくなりまた小さくなる月も出てきた。雷は映像と音で表現されている。
 もうひとつのプロジェクションマッピングは白い小石を敷き水面を表現した広い床に伝統的な方法で活けた花(古典華の作品)が展示され、白い小石に波紋と緋鯉の映像が流される。緋鯉の泳ぐ姿がまるでそこにいるようにリアルで、えさをまいたら近寄ってきそうな感じ・・・・・・・。斬新な生け花もいいが今回は古典華にかなり気持ちを動かされた。
 ヒカリエの5階から眺める変貌中の渋谷の街にも心を動かされた。渋谷へ30分もかからずに行ける場所で暮していたこともあり、渋谷はよく訪れた。友だちと待ち合わせをしてよく会った街でもある。変わっていく渋谷に、未来への期待より遠ざかる過去への惜別を感じることの方が今は強い。

 4時間ほどの外出だが老犬ももこは庭に面した部屋でお行儀よく過ごしてくれた。8枚敷いたトレシートのうち3枚におしっこをしていた。ももこは床に横になると立ち上がるのが大変なので、あまり頻繁に外出できないような気もする。わたしがそばにいれば手を貸すことができるがいないと心細い思いをするにちがいない。


白い小石を敷き詰めた水面の上を緋鯉の映像が泳いでいる 

巨大な唐辛子のような作品

壁掛け式の作品

アルストロメリアとタンチョウアスリウムを使った作品もあった
この二つは最近、自分でも活けたので親しみがある

竹を使った作品もいくつかあった
竹はおもしろい花材と思うが難しそう

ヒカリエ9階から眺めた大工事中の渋谷
東京メトロ銀座線が渋谷駅から出ていく