明治神宮歌会へ

 朝は小雨が降っていたがすぐ止んだ。
 今日は月に一回開かれる明治神宮歌会の日。久しぶりの長い時間の外出なので老犬ももこのことが気がかり。出かける支度をしているわたしのほうを見ているももこはどこか不安そう。
 いつものように庭に面した部屋(広縁)にももこの水とおやつを載せた食器台を移動させ、ももこも広縁に誘導した。広縁には9枚のトイレシートが敷いてある。
 外出の準備に手間取り、家を出るのが遅くなった。明治神宮社務所に着いたのが12時少し前だった。
 今月の当座は「湯(ゆ)」。講師の方は森山晴美さん。
 もう少し時間をかけて歌を作りたかったが、締め切りぎりぎりに提出した。
 4月の当座の歌の前に4月の兼題の歌を先生が選出したものが印刷され、選ばれた作品を選評される。今回の兼題は「指」でわたしが作った歌が佳作に選ばれていた。母のことを詠んだ歌でこのブログでも掲載したことがある。

 うつしみの最後のちからこめられしわが手をにぎる母の指先

 当座では老犬ももことの生活を詠った。

 湯をわかし茶を味わうが老犬の世話にいそしむ今日の休止符

 ももこの世話に余裕をなくし、食後もお茶を飲む時間などなかったが少し前から一日に一回お茶を飲む時間を作るようにした。そうしたら不思議なことに気持ちにゆとりが生まれたのである。
 先生は老犬の世話が大変なことをご存じで、老犬のいる生活の様子がよく出ていると言われた。
 歌会を終え、家路を急いだ。久しぶりの長時間の外出なので心配になったからだ。
 途中、夕食の買い物をし、家に辿りつくとすぐももこがいる部屋のドアを開けた。ああ〜やはり!床にももこのうんちがこびりついて、部屋からは動物を飼育している所に特有の匂いが漂ってきた。朝出かける前は何の匂いもなかったのでショックを受けた。6時間半のわたしの不在でこうなってしまった、みたいな。
 ももこの足先が汚れているがまずうんちとおしっこの始末からした。おしっこはトイレシートとは別のところにしていた。うんちのほとんどはももこが食べてしまったようだ。このことが一番心配だったがその通りになってしまった。
 せっせと濡らした雑巾で拭き取り、洗えるものは水で流し、洗濯機に入れて少しづつ匂いが薄れてきた。ただ、ももこがうんちを食べてしまったことはどうしようもない。
 前はこういうことがなかったのでおしっこの心配だけをすればよかったのだが。