スモモの花が咲き初める

 午前中は雨が降っていたが花の開花を促す催花雨だったのだろう。夕方近くになり、雨が上がって晴れ間がひろがると庭の花木も草花も花が咲き進み、つぼみがいっそうふくらむのが感じられた。
 スモモの花は昨日も咲いていたが今日はさらに花数が多くなった。やわらかな印象の白い小花は桜とは違った魅力がある。優しさ、やわらかさ、清楚さ、透明感。こんなことばがふさわしい。春の始まりの頃の光や風にいちばん合う花かもしれない。
 昨年に比べ花数が少なく、満開になっても圧倒されるような美しさは望めないがこの春もスモモの花を見ることができて、うれしさが湧き上がる。
 矢車草もつぼみが開きかけて濃い青紫色がのぞいている花が何本かある。まぶしいほどのみずみずしい色合いに目を奪われる。
 たくさんの花が咲き進む庭を花を眺めて歩きながら、春の歩みを感じている。新芽を展開させているクレマチス芍薬の花が咲くのは4月から5月。それぞれの花は咲くときを知っている。

音もなく催花雨降るを眺めつつお茶を味わへり亡き人々と
老犬のお腹にかいな回し入れ腰を支える所作も慣れぬ


花壇ではビオラ忘れな草水仙が咲き、矢車草やネモフィラがつぼみをふくらまし、
ヒヤシンスが花芽を伸ばしている

スモモの花が咲き始めた
次に桃の花が咲き、ソメイヨシノが続く