ツツジとスカシ百合を活ける

 日中も陽射しがなく肌寒い、特に夕方からはいっそう冷え込み、夜は雪が降りそうなほど寒い。
 午後から近くの公民館で開かれる生け花教室にでかけた。
 今日の花材は黄色のスカシ百合3本、ピンク色のツツジの枝2本、紫色のスターチス4本。小ぶりの花を咲かせるツツジはまだつぼみだが枝ぶりがいい。
 高齢化による病気や体調不良、怪我などで、生徒さんがだんだん減ってきて、しかも今日は一人休んだのでなんとなく寂しい教室となった。考え方を変えれば、のびのびと生け花を楽しめるともいえる。ただ、人数が減るとテーブルや椅子をセッティングしたり、花材を配ったりする人の手も少なくなり、やることが増える感じもある。
 そういうことで疲れたわけでもないだろうが、生け花教室を終えて帰ってから疲れを覚えた。最近では珍しいことだ。眠たいのではなくただ横になりたくなり、じっと身動きしないで炬燵のそばに身を横たえた。しばらくすると老犬ももこが盛んにわたしの近くを歩き回るので、しかたなく起きて外に連れ出した。
 ももこは家の前の道路でおしっこをしたのですぐ家に戻り、今度は自室に敷いた布団の上で横になった。ももこはわたしが夕食を作って出してくれると思っていたのであてがはずれ、さきほどと同じように歩き回っていた。こちらは起き上がる元気がなく、じっとしていた。起きたのはお豆腐屋さんのラッパの音を聞いたときだ。昔ながらのラッパを吹いた音を録音して流している。そのラッパを見せてもらったことがあるが、もともと作っていた人は今はいなくなり、その技を受け継いだどこかの会社が現在も作っていると聞いた。お豆腐屋さんが持っているのは元祖のラッパで、これが壊れたら替えがないので大切にしていると言っていた。


スカシ百合の黄色とスターチスの紫
わたしが大好きな配色のひとつ
黄色とブルーも好きである