新しい眼鏡をあつらえる

 春のような天気が続く。
 お昼頃、昨年から通っている歯医者さんに行った。奥歯の治療は昨年中に終わっていて、今日は土台をはめ込んだ。軽い麻酔をかけ、レザーで歯肉を焼き切った。ほとんど痛みはないが、診察台に横になり、口を開けていじられるのは苦手。1時間ほどだがいつも疲れる。
 歯医者さんが終わり、同じ街の眼鏡屋さんに足を運んだ。インターネットで下調べした店である。地図で場所の検討をつけたがすぐわかった。
 眼鏡、いわゆるリーディンググラスは8年前にはじめて作り、ずっと使い続けてきた。この初めての眼鏡は亡くなった母といっしょに作りに行ったもので愛着があった。母は眼鏡を作ってから三か月ほどで他界した。眼鏡を作りたいと言ったのですぐ眼鏡屋さんに車で行ったのだが、本当はもっと早く作りたかったと母は言った。眼鏡がほしいが自分一人で眼鏡屋さんに行くことはできず、わたしは仕事が忙しそうで同行を頼むのを遠慮していたのだろう。やっと一段落ついたとき、母が眼鏡がほしいとわたしに言ったのである。そんな待望の眼鏡だったがあまり長い間使えなかったことが心残りである。
 母といっしょに作った眼鏡はそんなもろもろの思い出をまとっている。いつまでも使いたいが視力は衰え、本を読むのが不自由になったので新しい眼鏡を作ることにした。眼鏡フレームを選ぶのは楽しい。いくつかを試し、日本製のものを選んだ。有名なブランド品ではないが耳にかけるところがやわらかくしなって、使いやすい。デザインも長く使えそう。これで読書も楽しめるようになる。

今日のももこ
眠っていたり、横座りしている写真が多く、歩いている写真は久しぶり


ひとつだけ咲いた赤い八重咲きの椿