友だちと電話で話す

 青空がひろがり、陽射しが出た。薄い雲が白い大きな鳥のように散らばり、冬の空を感じさせた。
 どこにも出かけずに家で過ごしたのでいろいろやりたいことが出来ると思ったが、夕方になってあまり出来なかったことに気づいた。昨日剪定した木槿や正木の枝をゴミ袋に詰めたが、小苗の植え付けまで手が回らなかった。
 短歌を詠みたいと思ったがあまりできなかった。
 昨日メールをもらった友だちにお昼前に電話をしたが、ちょうど洗濯ものを干しているとのことだったのでしばらくたって折り返しの電話をもらった。友だちの母親は認知症の初期症状があるようだ。夏の頃、特に調子が悪く、友だちが誰なのかわからなかったそうだ。わたしの年代の親世代はかなり認知症を患っている人が多い。わたしの三人の友だちの親が認知症になり、それぞれ進行度合いが違うが症状が進んで来るとかなり大変なことが話しから伝わってくる。
 今日話した友だちも外出から帰ってくると、家にいる母親の様子が出る前とまったく違っていることがあり、玄関ドアを開ける時ドキドキするといっていた。
 一億総活躍時代という安倍総理のスローガンがむなしく響く。こんなに認知症の高齢者が増えて大丈夫なのだろうか。家族だけでなく、サポートする介護の専門スタッフ、看護師さん、医師、その他さまざまなケアをする人たち、さらに地域の人たちが力と知恵を出し合っていくしかないが、それにしてもなぜ認知症を患う高齢者が増えてきたのか。日本人の寿命が延びたから、なのだろうか。