老犬ももことのトラブル

 毎日雨模様の天気が続く。気温は低めだが、湿度が高い。昨夕は空気がむっとして汗ばむので室温を確かめたら23℃くらいだった。この温度で?と驚いたが湿度が高かったのだ。
 小雨がときおりぱらつく日が続き、洗濯物が乾かない。昨夜、老犬ももこのベッドに室内で干したバスタオルを2枚敷いたら、ももこはくんくん匂いをかいで、ここで眠りたくないようなそぶりを見せた。あきらめて(?)眠ったが、犬も生乾きのバスタオルは嫌なのだなと思った。
 そのためかどうかは知らいないが、今朝4時頃目が覚めてコンセントライトをつけようと手を伸ばしたら、敷布団の端っこに眠るももこに触れた。ええっ!なんでここにももこが! ももこのベッドの上に敷いたバスタオルを確かめると、一枚が湿っていた。下に敷いたトイレシートが濡れるほどではないが眠っている間におもらしをしたのだろう。その後、目覚めたとき、タオルが湿っているので眠る場所を移動したがそこが敷布団の端だった。
 こんどはこちらでおしっこをするかもしれないと思い、すぐももこのお尻の下にトイレシートを敷いた。これが大正解で5時過ぎに起きた後、確かめてみたらおしっこをたっぷり縫っていた。
 ももことの暮らしは、おしっこをどうすればこちらがよしとする場所でしてもらえるかという問題が常につきまとう。
 今日のももことのトラブルもこれである。短い散歩をすませ、ももこが朝ごはんを食べた後、こちらの朝食となるがその前にトイレのために外に出した(これは毎朝のこと)。こうしないと落ち着いて朝食を食べられない。トイレをすましたももこをケージに入れて、朝食を食べ、後片付などをしてケージから出した。いつもだと、また外に出しておしっこをするので、玄関先でももこを誘うがそっぽを向いてしまった。まだいいのかと思い、30分後くらいにまた外に行こうと促すがこんどもためらっている。さらに30分後くらいに、今度は首輪をももこに着けてリードを軽く引っ張り玄関から降ろそうとするが、ももこ足をつっぱって嫌がっているように見えたのであきらめた。
 このすぐ後、おしっこを床に敷いたたラグの上にしたのである。足の裏に冷たいものが触れたので気付き、ももこを怒ってしまった。
 ももこは尿意を感じていたが外に出るのは嫌だったのだろう。だがこちらはせいっぱいできることをしたのに、という思いが。ももこの身になれば、トイレに行く間隔が短くなり、そのたびに外に行くのが億劫なことがあるのは当然。体調がいいとき天気がいいときなら何回も外に行くのはいいが、そうでないときは負担かもしれない。
 こちらの立場としては、外でなく家の中のどこでもトイレにしてしまうのは困る。
 しかたなく、ももこをトイレシートを敷き詰めた庭に面した広縁に入れておくことにした。障子や戸を閉めて他の部屋にいけないようにすると広縁やその続きの廊下を歩いていたが、しばらくするとトイレシートの上で眠った(居間から硝子障子を通して見える)。
 障子を開けて、ももこが眠っている近くを見ると、トイレシートやその周りに敷いた新聞紙が濡れていた。汚れたものを取り除き、新しいシートや新聞紙を敷き、段ボール製のももこ用食器台に水を入れた器を載せた。しばらくするとももこが起き上がり、水を飲んでいるのが居間から見えた。
 その後、すっかりももこが眠った後で、いつものように障子を開けた。
 ももこのおしっこはこれからもわたしの悩みであり続けるだろう。ももこの体調を見ながら、お互いに負担のかからない方法を探るしかなさそうだ。


 東京オリンピックのエンブレムが使用中止になった。第一回東京オリンピックはわたしより一回りか二回り以上の世代が中心になっていたと思うが、今回は2世代以上若い世代が担っている。初代オリンピックを推進し、担った方たちにあらためて尊敬の念を感じた。
 エンブレムのグラフィックデザインひとつを見ても、今回はどこか力強さがないような気がする。もちろん、あのときの日本と今の日本ではまったく違う。あの時の日本は人間で言えば青春時代で、今の日本は円熟期。