梅の土用干し、危機一髪

 朝から雲が多く、晴れ間が出ても不安定な空模様だった。天気予報も突然の雨に注意を、と言っていた。
 だが一日だけ干した梅があったので、あえて午前中遅くから干した。梅干しは三日続けて干すことになっている。今日は二日目だが、夕方までは干せないなと思っていた。干したときは晴れていたが雲が多くて太陽を隠さんばかり。
 お昼が過ぎ、眠くなり昼寝をしそうになったが今眠ったらたたきつける雨で起こされそうな気がした。眠気を覚ますため、庭に出て木槿の花を鉛筆スケッチした。ほぼ描き終わったとき、雷鳴が聞こえた。まずい!と思い、梅を干している駐車場まで走り、梅を載せたざるを家の中に運んだ。次に、描き終えた木槿の写真を撮った。写真を見て彩色しようと思ったから。そうこうするうちに大粒の雨が落ちてきて、洗濯物を干していいることに気づき、大急ぎで取り込んだ。ぎりぎりのセーフ。
 なによりも梅干しを雨に濡らさなかったのはよかった。今日の空はどう見ても怪しい雲行きで、雷雨を予想できるような空だった。
 激しい雷雨はいったん雨が弱くなり、その時、眠っていた老犬ももこが起きたのでトイレのため外に連れ出した。このまま雷雨はおさまるのかなと思ったら、家に戻ってきてすぐ、さきほどより激しい雷雨がやってきた。稲光と同時に、耳をつんざく雷鳴がとどろく。びっくりして身体を浮かすような動作をすると、横たわっていたももこが起き上がって何事なの?と説いたげな様子。ももこは雷鳴には強いみたいだ。わたしがももこのそばでくしゃみをすると、腰を下げて逃げ出すのに。


雨が降り始めたばかりの庭

絵に描いた木槿を写真に撮った