老犬ももこの食事を考える

 さわやかな初夏の一日。青空を眺め、雲がきれいな模様を描いているのをうれしく思った。空と雲はわたしの大好きなもののひとつだから。
 午前中の早い時間、オオムラサキツツジの剪定の続きをした。今日は3本切った。さらに梅の徒長枝をざっくりと高枝鋏で切った。太陽がまぶしくて上を見上げることができなくなり、三分の一ほどで切るのをあきらめた。さらに道路に面して作られた柘植の生垣を刈り込んだ。4年ほど前までは長い生垣だったが、駐車場を造ったので現在は2mあまりの生垣である。
 午前中でも時間が進むにつれて陽射しが強くなったので、2回くらい家に入り、水分補給をした。その後は飲み物をそばにおいてときおり飲みながら刈り込んだ。
 5月も半ばを過ぎると庭の木々がどんどん葉を茂らせ、背中を押されるような感じがある。早く切ってよ、みたいな。
 午後は家の中でのんびり過ごした。腎臓の機能が悪くなった老犬ももこの食事をどうしようか。何を食べさせればいいか。頭を悩ませた。保護犬であるももこは、街をうろついているとき保護されたのだがそのとき体重は5kgていどしかなかった。その後、保護センターに8か月あまりいたが食餌を与えられても体重は増えず、ボランティアグループに引き取られてからやっと2倍近くに体重が増えた。だが腎臓を患っているので、病気が進むと食欲がなくなるという症状がでる。
 やっと食べ物を安定的に得られる環境に落ち着いたのに、病気によって食欲がなくなるとしたら、ももこが可哀そうでたまらない。食べることがももこの大きな楽しみ、生きがい(?)なのだから。
腎臓の機能の悪化を少しでも遅らせるためにどうすればいいか。
 本棚を探してみたら、食品成分表の本が出てきた。昭和58年に買い求めたもののようだ。あらゆる食品の80キロカロリーに含まれる成分が表になっている。例えば豚肉ロースだと80キロカロリーは25グラムで、ももこの腎臓によくない成分であるリンやカリウムがどれくらい含まれているかがわかる。これを見ると肉の脂肪分はリンやカリウムをあまり含まないことがわかる。鶏肉なら胸肉やもも肉よりささみのほうがリンやカリウムを多く含む。
 穀物は白米がいいことがわかった。玄米はリンが多くなる。パンはナトリウム〈塩分〉が多い。
 この本は多分母親のために買ったものだ。太り過ぎだった母が心筋梗塞を発症してから、体重を減らすためにカロリー計算ができるようにわたしが買ったのだと思うが、あまり役にたたなかった。その後も母は太ったままだったから。

フェアリーという名のミニバラ
駐車場の端に植えたので枝垂れ咲いている


レモンタイムの花も咲いている