椿の木を一本剪定する

 日中は気温が上がり、初夏を思わせる陽射しが照りつける。日陰に入るとほどよい風が心地よい。
 あまり暑いと庭仕事はできないが、風が暑さをやわら気てくれるので、午後、庭に出て乙女椿を一本剪定した。枝先を切るだけでなく、枝が混み合っているところは太めの枝元からのこぎりで切った。枝と枝と間が透け透けになり、木の奥まで光が射し、風が通り抜けるようになった。これから庭木は日を追うごとに鬱蒼としてくる。椿だけはすっきりと風通しをよくしたい。
 愛犬ももこの朝の散歩は5時過ぎに家を出た。まだ陽射しが強くなく、暑くもなく寒くもない、気持ちのいい朝だ。いつものように家の周りを一周して、朝の散歩はわりかなと思ったら、家の前まで戻ってきても門扉より中に入りたくない様子。では、と散歩の続きをしたのだが、けっこう元気に歩き、多摩川の河原まで足を伸ばした。もちろん、土手の上がり下がりの階段はももこを抱いた。
 河川敷の草はまだそんなに伸びていなくて、露に濡れて、靴を湿らす。ももこの脚も露と泥で汚れた。アスファルトの道路よりこういう道のほうが歩いて気持ちがいいのではないかと思うのだが、ももこはあまり河原を歩くのが好きでないみたい。街中や住宅街の他の犬の匂いが残り、人が往来する道を好むようだ。
 ももこは四か月の間、日暮里にある犬の美容院の一角で保護され、里親を探していた。その周りが商店街のようなところだったのかもしれない。それとも、ももこがもともと暮していた場所が商店街の中で商売もしくは事業をしているところだったのかもしれない。駐車場の奥に扉があるような家を見ると、そこに入って匂いを嗅いで確かめようとする。人の出入りが多い家に慣れているような気がする。


剪定した後の乙女椿

こちらはまだ剪定していない椿


オオムラサキツツジのつぼみ
日当たりが余りよくないので、花開くのが遅いようだ