今日は節分

 昨日の2月2日は父の命日で、その翌日の今日は節分。その次の日は立春。父は(名のみであるが)春に一歩届かず、あの世に旅立ったとずっと思ってきた。
 その父が元気な頃は、節分の日に必ず豆まきをした。節分のだいぶ前から近所の店でたくさんの豆を買って来て、父も母もよく食べていた。節分の日はその残りをまいた。
 わたしは豆を部屋にまいた後の掃除が面倒なので、豆まきにあまり参加しなかった。
 父が亡くなり、柴犬レオを二人っきりになった2012年の節分には、父を偲んで豆をまいたことをおぼえている。レオも豆まきに参加してくれた。というか。わたしの「鬼は外」のことばに合わせて、掃き出し窓から庭に落ちてしまった。参加したかったが足元が覚束なく落ちてしまったようだ。靴脱ぎの石が置いてあるので、落ちたといっても20センチの落差もないから、もしかしたレオは外に行きたかったのかもしれない。
 2012年初めの頃のレオは足腰が衰えてはいたし、脳が原因の症状も現れてきたが、それほど激しい症状はなく、レオもわたしも比較的落ち着いた日々を送っていたように思う。
 レオのことを思い出しながら、豆まきをすることなく過ごした節分の日であった。

 近所の知り合いの奥さんが橙のジャムを作って持ってきてくださったので、家に上がってもらい、レオを描いた絵や庭の花を描いた絵、近代建築の絵などを見ていただいた。レオの絵を見て、かわいい、かわいいと連発したので、うれしい気持ちになった。ベッドに横たわる亡くなった後のレオを描いた絵を見たときは、横たわるレオの絵を何回もなでてくれた。ありがとう。レオに代わってお礼をいいます。