朝の庭で

 朝はそれほど冷え込みが強くなかった。花壇や駐車場の後ろは霜が降りていたが、庭の他の場所は霜の気配がない。
 資源ごみを近くの集積所まで持って行った後、駐車場の横に置いてあるプランターに植えたパンジービオラをチェックした。ここも霜が降りていないので、葉っぱはしゃきっとしている。咲き終わった花を花茎の下の方で切り取った。
 レオがいないのに・・・・・・と思った。一昨年亡くなった愛犬レオがいるとき、部屋にレオを置いたままわたしひとり庭に出て、植えた草花や花木などを見回ることがよくあった。家に戻ればレオがいて、それが当たり前と思っていたときがあった。レオが他界し、1年半あまりの時が過ぎたがレオがいたときの感覚が突然よみがえることがよくある。
 つぼみをたくさんつけた沈丁花を流し見て、駐車場の後ろに植えた球根が芽を出しているのを確認し、メダカの水がめに浮かんだ餌の減り具合を見たりして、家に戻った。玄関の戸を開けて家に入り、生前のレオがよくいた庭に面した部屋に目をやる。いるはずはないのだが、いた時のことを思い出そうとした。
 午後は自由が丘まで買い物にでかけた。最寄りの駅までの行き帰りは歩いた。車での外出が続いたので、歩くことが気持ちよかった。レオがいた頃は空き地だった所に家が建っているなどの変化が時の流れを感じさせる。8年前は家から10分ほど歩いた所にコンビニが一軒だけだったが、その後,2軒のコンビニ、1軒のマイバスケットができ、明日はまた新しいコンビニがオープンする。コンビニが周辺に増えるにつれて地元の商店街は反比例するようにすたれていく。わたしはもちろん、スーパーマーケットやコンビニ、ホームセンターなどでも買い物をするが、地元の個人商店でできるだけ食料品の買い物をするようにして応援している。


紅梅の木の足もとに作った花壇に植えたプリムラ
この場所は霜が降りない


広い花壇の一隅に埋め込んだムスカリの球根が芽を出した
ムスカリの後ろに植えたアイスランドポピーの小苗は
霜柱で持ち上げられ、、根が張ることができずに小さいまま