母の誕生日に母の夢を見た

 日中は雲一つない晴天で、風もあまりなかった。今日は92歳で他界した母の99歳の誕生日なので、昨日花屋さんに行って手向ける花を用意していた。
 こんなことが夢に影響したのか、朝方、母の夢を見た。覚えているのは長い夢の最後の方で、年下の女友だちに母を紹介するという場面だ。友だちとわたしは部屋の外にいて、少し高くなった部屋の中に母がいる。友だちを連れてくると、母は立ったまま腰をかがめて満面の笑みで迎える。友だちに母が92歳であることを伝えると、驚いた顔になり、(私の母が)そんな年をとっているとは思わなかったという。ここで目が覚めた。母は34歳くらいでわたしを産んだので、同年代の友だちの母親に比べて年上だった。わたしはそのことをあまり気にしていなかったが、同年代の友だちの母親がわたしの母より干支で一回り分若く、まだ元気でいるのを聞くと、自分の母のことに思いが至ることがある。思えば母は一か月と3日だけ92歳を生きた。
 お昼近くにお墓詣りに行ったが、お寺の墓地は大公孫樹の落ち葉で黄色くおおわれている。低い常緑樹も上から落ちた黄色い葉の花を咲かせている。わたし以外誰もいない墓地で、時間をかけて墓石とその周りをきれいにした。落ち葉の掃除と、古タオルを濡らし墓石の汚れを拭き取った。アルストロメリア、日本水仙,金魚草の花を花立に手向けた。父の誕生日に供えた百合が元気でまだつぼみがいくつか残っているのでいっしょに供えた。
 線香をくゆらしながら空を仰ぎ見ると、雲一つない青空。大公孫樹は葉をだいぶ落としたがまだ半分くらいのは葉が残っている。残っている葉のくすんだ緑色が、空の青を映して青っぽく見えた。
 墓参りから帰り、午後は思いがけなく疲れを感じ、久しぶりに1〜2時間横になり眠ってしまった。
昼寝から覚めた夕方、車でスーパーマーケットへ買い物に行くつもりだったが、疲れがとれず、近くの商店で買うことにした。母の「近くのお店で買ってあげなさいよ」という声が聞こえるような気がした。店では近隣に住む友だちに久しぶりに会うことができ、短いが近況を話した。


4時過ぎに撮ったので、暗い写真になった
柿の木には柿の実が二つだけ残っている
この二つを食べに、今日も尾長やヒヨドリムクドリ、シジュウガラ、メジロ、スズメなどが訪れた
残っている二つはまだ固いように見える