蝋梅のつぼみ

 朝は気温が下がったが日中は陽射しが暖かい、おだやかな初冬の一日。
 庭に出て、数日前に気がついた蝋梅のつぼみを見に行った。駐車場の後ろにあたり、スモモや桃の木の後ろに植えてある。昨年の1月、初めてこの木が蝋梅だと知った。
 父が植えた木だが、多分植えて10年近くになる。ここ数年は落ち着いてきたが、夏は元気いっぱいで徒長枝を360度、伸ばし放題という印象の木だった。伸ばし放題の時は容赦なく刈り込んだ。もし蝋梅の木と知っていたら、それなりの手入れをしただろう。昨年初めて木の名前を知った後、地際から出る枝は数本残して根元から切り、風通し日あたりをよくすると園芸書にあり、それからはそのようにしている。
 蝋梅は昨年初めて十数個ほどつぼみを付け、初めて淡い黄色の花を咲かせた。この蝋梅に今年はたくさんのつぼみがついている。今年の1月は1つも花が咲かなかったので、あの花は夢幻、いや何かの気まぐれと思っていた。ところが一年置いて、こんどはもっとたくさんのつぼみをつけたのである。
 昨年1月に咲いたとき、柴犬レオはまだ家にいた。駐車場でレオを歩かせているときに、鈍い黄色に光るものが目に入り、確かめてみるとつぼみで、一輪咲いた花を見て蝋梅だと気付いた。蝋梅は父につながり、レオとの思い出が籠った花。枝のあちこちにつぼみを見たときは信じられないと思ったが、毎日見てもそのままあるので今は来年の花を楽しみにしている。


蝋梅のつぼみ
まだ固いつぼみだが、来年の1月末ごろ咲くはず
ただ、つぼみがふくらむと香りが漂い、野鳥がつぼみを食べに来た
甘い蜜を持っているのかもしれない