柴犬レオの月命日は雲一つない晴天

 朝、レオの仏壇に置いてある写真を見ていたら、涙が流れてきた。いつもなら平静に見られる写真がときどき心のどこかに触れ、悲しみを誘うことがある。今日もこんな日だった。どんなに一生懸命にやっても止められなかったこと、これがわたしは悔しい。無力感に身体が消えてしまいそうになる。こんなふうに感じた。
 涙の中で、今日は柴犬レオの15回目の月命日であることに気づいた。雪が残る庭の通路をリードを引き摺りながら歩いているレオの写真が、まるでそこにレオがいるように見えた。頭を下げて歩く姿が涙を誘うが、写真のレオの顔は何の悲しみもない。
 自分の気持ちを日記に記そうと思い、気持ちを切り替えることができた。書いているうちに、今日は庭仕事しようと前向きな気持ちになれた。
 午前中はほとんど外で過ごした。花壇や駐車場の後ろ側など、夏の間に茂った宿根草を抜いたり、花が終わった一年草を引き抜いた。昨日、花屋さんで色とりどりの花苗を買ったが、これらを植え付ける前に、植える場所を作らないといけない。この作業で午前中は終わった。
 
 久しぶりに歌を作ってみた。レオを偲んで。レオがいた秋をなぞるように過ごした一日だった。

 泣いたのは何もできなかった悔しさに15を数える犬の月命日
 朝空に下弦の月影 飛行機はエンジン音を響かせたり
 上空に飛行機の音多くなる今日は週末秋晴れの空
 次郎柿今年も大きく実りたり過ぎ越し秋の数々想う
 灰色の尾長鳥たち柿の木に偵察に来たり初冬の庭
 こぶし大の苗を植えにしレモンタイム 躑躅(つつじ)の木をおおうまでに
 ミソハギの紅葉する枝それなりに風情ありて切るを惜しむ 
 愛犬の遺骨のそばにまどろむ昼見る人もないテレビの音が


夕方近くになり、ハツユキカズラを植えたプランターに黄色いビオラとピンク色のプリムらを寄せ植えした。朝顔を植えていた大型のプランターにはチューリップとヒヤシンスの小さめの球根を20個近くと、種から育てた矢車草を4苗植えた。繁り過ぎて間引いたレモンタイムは洗ってさらしの袋に入れ、浴用剤にすることに。


昨日買った花苗を、以前に買ったものと合わせて集合写真を撮った
朝日が正面から降り注ぐ


元気すぎるレモンタイムを引き抜いた後の写真
左の背の低いツツジがすっぽりとおおわれてしまった
レモンタイムを手で持ち上げると、中からツツジ
何事もなかったような顔で出てきたときは驚いた



柿の実はまだ固くて食べられない
鳥たちはよく訪れるが食べごろではないと思うのか
突っ突くことなく飛び去る



レオのための祭壇
写真や首輪、好きだったぬいぐるみ、フリスビー、ボール、紫陽花のドライフラワーなどが
遺骨とともに置いてある
写真の右側はツリー型のキャンドルカバー