秋海棠の絵を描く

 晴れ時々曇りで、あまり陽射しがでない。気温も上がらず、過ごしやすい一日である。
 あるブログを覗かせていただいたら、秋海棠の花を花瓶に活けて水彩画で描いていたのを見つけた。そういえばわが家でも秋海棠が咲いている。日当たりが良くなく西日があたり、乾燥する植物にとって厳しい環境で、10年余りも生き延びている。今年は残暑が例年より厳しくないため、今までで一番きれいにたくさんの花を咲かせている。いつもより3〜4倍の花数である。
 いちばんきれいなときを書いておこうと思い、スケッチブックを持って裏庭に行った。蚊が多いのが気になる。最近愛用している太めの鉛筆で下描きをして、水彩色絵具で彩色した。部屋の中と裏庭を十回以上行き来した。実際咲いている花を見て、色調を確かめ、混色は家の中でした。花の色を作り、次に葉っぱの色を作るがそのたびに家の中に戻り,作った色をのせたパレットを持って裏庭に行った。けっこう手間がかかるので、だんだん面倒になり、細かい色は水彩色鉛筆を使ったところもある。


柴犬レオを偲んで詩のようなものを作ってみた。
鎮魂の気持ちをこめて

「木漏れ日」

ひとりのレオと
ひとりのわたしと
ここで暮らしたね
言葉をかわすことはないが
お互い見守りあい
こうしてほしいと望みあい
時にはすれ違いながら
ひとりのレオはこの家で小さな空間を占めていたね
その小さな空間はレオがいなくなって
空気が占めているよ

夏が過ぎて
おだやかな木漏れ日が廊下にさしている
木漏れ日はレオの姿を探しているよ
どこにいるのかな
わたしたちといっしょに気持ちよさそうに
眠っていたあの子は
やわらかいあの子の毛並みに
そっと光と影を置いたよ
眠りをさまたげないようにね

あの子がいた所に透明な空気がある
あの子の魂が静かに眠っているよ
あのときと同じように
そっと光と影を
あの子がゐた所に置いてあげるよ
目を覚まさないようにね



秋海棠のつぼみがイヤリングのように
下垂して可愛らしい