涼しくなったら疲れが出た

 朝から曇り空で、時折雨がぱらついた。昨夜は早く眠りについたためか、4時過ぎに目が覚めた。外はまだ暗いが、近くの川まで歩いた。この時間に外を歩くと、昨年亡くなった柴犬レオのことを考えてしまう。いつものことである。彼が歩いた道はそのままで変わっていない。倒れそうになりながら歩いて、身体を寄りかからせる川沿いの縁石まで来ると、わたしがまたレオを抱いて道の真ん中まで連れていった。なんであんなことをしたんだろう。無理に歩かせなくてもよかった。気分転換に外に来たにしても、静かにうずくまっているだけでもよかった。
 時間を巻き戻してやり直せるわけではないが、つい考えてしまう。
 早く起きたので、8時ころにまた眠くなり、1時間半ほど眠った。起きたときなぜか5〜6時間くらい眠ったと思い、お昼過ぎかと時計を見たがあまり時間がたっていないので驚いた。
 できれば今週中にスケッチに行きたいところがあるのだが、雨模様の天気なのでなかなか出かけられない。疲れが出てきたので、身体を休めてから行こうと思い直した。
 午後は買い物に出たら、近所の奥さんが愛犬の散歩をしている所を通りかかり、お茶に誘われた。買い物の途中だが急ぐこともないので、お邪魔することにした。青梅を3〜4キログラムほど差し上げたが、梅ジュースと梅ジャム、梅酒を作ったという。梅酒はこれからが楽しみと言われ、差し上げてよかったと思った。
 ご自宅の居間の壁一面に絵画が飾ってある。奥さんが好きで集めたものとのこと。ご主人が描かれた絵も飾ってある。一枚の細長い画用紙に亡くなった愛犬の顔が二頭描かれている。ゴールデンレトリバーで、一方はパイプをくわえ、もう一方は帽子を被っている。犬の表情が豊かでおもしろい。人の好さそうな犬と、賢そうな犬。
 奥さんの趣味の作品も見せていただいた。淡水パールの装身具と、着物地を使ったショールである。手絞りの絞り染めや、友禅、綸子、小紋など、さまざまな布を組み合わせたもの。青紫系の布を組み合わせて作ったもの。着物地の色と柄、織、手触りが組み合わされ、一つの作品にまで高められている。淡水パールのネックレスやイヤリングも、高い美意識で作られている。アラビアコーヒーを豆から牽いてごちそうになった。豊かな気持ちで過ごすことができ、感謝である。家に来てくださった人とこういう時間を共有できればいいなと思うが、わが家ではなかなかこうは行かない。


種から蒔いて育てた千日紅
切り戻しを重ねていたので、
葉っぱばかり目立っていたが、少しずつ花が多くなってきた
12〜14株ほど植えてある