早朝、メダカをあげる

 朝早く(5時前)起き、庭に出てメダカに餌をやった後、家の前の通りに出ると、同じ通りに家を構えている近所の奥さんが姿を見せた。庭に水やりをしていたようで、ホースを持っている。朝顔の苗をさしあげたので、朝早かったが、花の色を見せてもらった。わが家にもあるブルーの花と、今まで見たことのない濃いピンク色の絞りが入った花が咲いていた。
 毎年、新たに大輪の朝顔の種を買い求め、種から育てているが花の色は年ごとに違うので、どんな花が咲くかそれも楽しみだった。今年は濃いピンク色の覆輪咲きが一株あり、いままでにない花だったが、さしあげた株からも今までにない彩りの花が咲き、うれしくなった。朝顔は変異しやすい遺伝子を持った花で、花や葉の色や模様、形の変化が楽しめる植物である。大輪咲きは花の大きさと、花の色、模様を楽しむが、毎年違った色や模様に出会えるのは夏の季節のささやかな楽しみだ。
 近所の奥さんの家で朝顔の花を見せてもらった後で、わが家に来て、外飼しているメダカを見せてあげた。わたしがメダカの餌を手に持っているのを見て、メダカを飼っていることを知った奥さんがメダカがほしいと言ったからだ。大きなメダカより今年孵化した子メダカのほうが長生きするので子メダカをすすめるが、こんな小さいのを育てる自信がないと言う。水を適度に変えて、餌をやれば大丈夫と言って、比較的大きくなった子メダカを三匹すくって、奥さんが持って来たガラスの器に金魚藻とともにいれてあげた。
 話をさらに聞くと、どうも奥さんはメダカを、ボランティアでやっているマジックショーに使いたいようだった。色物の布をサッと取ると、中にメダカが泳いでいるガラスの器があるというようなマジックだろうか。金魚でやったことがあるが、すぐ死んでしまったそうで、今は作り物の金魚を使っているという。ここで合点した。小さいメダカを躊躇したのは、マジックショーには小さすぎて使えないからにちがいないと。
 子メダカを大きく育てることを楽しみにする人が多いが、違う人もいると思い、おもしろかった。

 今日は前々から約束していた友だちが家に来る日で、ちょうどお昼に車で駅前まで迎えに行った。お昼ごはんと食後のケーキを買って家に帰り、奥の和室に落ち着いた。昨年亡くなった柴犬レオにも大好きなシュークリームを買ってきたので、お皿にのせて生前使っていたトレイにお供えした。レオもいっしょに家にいてくれるよね。友だちはまだお腹がすいていないとのことで1時間ほどおしゃべりをした後、食事をした。食事の間も話し続け、食後の美味しいケーキに舌つづみを打った。フルーツのタルト〈友だち)とザッハトルテ(わたし)である。飲み物は最初に麦茶、ケーキにはミルクティー、しめくくりが梅ジュース、最後に手作りの巨峰ゼリーを供した。種無しを使ったのに種ありの葡萄が入っていて、ちょっと失敗。
 家に着いた時はまだ雨が降っていなかったが途中、雨が降り出した。油蝉やミーンミーン蝉の鳴き声が庭に響き、寿命を終えつつある油蝉がばたばたと飛んでいる姿も見えた。5時半になっても新しい話題で話が盛り上がったが、時間が過ぎるのが早いねとお互いに言いつつ、お開きにした。


白い小花が涼しげなカラミンサが
日日草の赤色をやわらげている
カラミンサは花壇の配色にぼかし効果をもたらす