母の夢を見て、押入れを整理する

 厚い雲が空をおおっているがときおり陽射しがのぞき、不安定な一日。
 昨夜は疲れて10時頃、眠りにつくが2時に一回目が覚め、すぐ眠って5時半ごろ起きた。起掛けに母が出てくる夢を見た。家の門扉の前にわたしが立っていると、母が歩いて帰ってきた。(生前の母はそんなに歩けなかったので)「歩いて駅から帰ってきたの?電話をくれれば車で迎えに行ったのに…」と言うと、母は黙っている。「電話番号を憶えてなかったのかな」と独り言のようにわたしが言う。母は左足が痛いようでしっかりと地面につけることができない。母がここまで歩いて疲れていると思い、家の中まで連れて行こうと母を抱き上げる。体重が同じくらいの母だが思いがけず軽々と持ち上げられたので驚く。母の寝室に置いていたベッドが今はもうないので、母のために座敷に布団を敷こうと思ったところで目が覚めた。
 目が覚めて起き上がり、いつものようにメダカに餌をやったり、庭の花の様子を見て回った。昨夜、激しい雷雨が降ったわりには花壇の花はさほど乱れていない。頭でっかちのグラジオラスの花が一本、くたっとお辞儀をしているのが目についた。これは後で切り花にしよう。
 家に戻り、朝食を食べた後、ふと思いついて、父母の寝室だった部屋の押入れの中を整理することにした。父が亡くなった後も寝具を干したり、洗えるものは洗ったり、これは使わないと思ったものは処分したりした。だが捨てたのはごく一部分で、使わない寝具がまだ残っていて、押し入れの中でごった返している。きれいに積み重ねていないせいもあり、必要なものを取り出すのが大変な状態だ。
 夢の中で母のために布団を敷こうと思ったが,すぐ敷ける状態ではなく、押入れの整理をしたいという気持ちにつながった。もしかしたら、母はわたしに押し入れの中をもう少し何とかしてほしくて夢の中に出てきたのではないだろうか。
 押入れの中にあるものの9割を外に出し、いらないものと取っておこうと思うものをわけた。今回もそんなに捨てられない。6割がたは捨ててもいいものだが、気持ち的に捨てられない。この家にあるものの9割は父母が使っていたもので、5回ほど引っ越しをしてこの家に落ち着いたわたしの持ち物はかなり少ない。父母が使っていたものをこの家から無くしたら、がらーんと寂しくなるにちがいない。だから少しづつ捨てていく。


姫リンゴの実がなったが、この実は赤くならないうちに落ちてしまう


黄色の百日草が咲いた
雄蕊も雌蕊も黄色である
百日草の雄蕊はどの花色でも黄色、雌蕊は花色と同じ