大雪の後

 朝起きたら、庭木の枝に積もった雪はおおかた地面に落ちていた。まだ気温も上がらないのに、雪景色は消えてなくなりそうだ。
 日がじゅうぶんに昇る時間になると、お向かいでも斜めお向かいでも雪かきをはじめた。わたしも雪かきをしたいのだが腰が痛くてすぐにはできなかった。大雪が降る前に植木鉢を移動するなどの作業をしたので、腰が痛くなり、無理ができなくなっていた。
 とはいっても気がせいて、よっこらしょと立ち上がるとなんとかできそうな感じがしたので、庭に出てまず外に出る通路から雪かきした。立って腰をかがめるのを避けるため、地面にしゃがんでやった。腕の力だけで雪かきをするので、すぐ息が上がったが休み休みなんとかできた。
 道路は近所の人がほとんど雪かきをしてくださったので、駐車場に置いた車の周りと、雪が残っている道路を少し雪かきした。さすがにしゃがんだままの雪かきはできず、立ち上がり、腰をかがめないようにして進めていると、向かいのご主人が雪かき用の道具を使ってくださいとさしだしてくれた。わたしは軽いアルミ製のシャベルを使っていたが、雪の量がそれほど乗らず、何度も何度も捨てないといけない。雪かき用の道具は雪をいちどにたくさん取り除けるので、作業がはかどり助かった。こんど、家にも常備しておこう。ここ数年、一年に数回は雪が降るようだから。
 雪かきも腰に負担がかかるが、もっと負担がかかるのが庭仕事。低い所に置いた植木鉢や肥料などを持ち上げたり、低い地面を掘り起こし苗を植えたり、腰をかがめ、しかも重いものを持つので、夢中になりやっているときは気づかないが相当の負担なのだ。
 柴犬レオがいたときは、レオを抱き上げて移動し、地面に下ろして、また抱き上げ移動する、などということを日常的にしていた。時々、腰を痛めて、湿布薬をはり、レオに「腰が痛いから今日はレオを抱けないよ」などと言っていた。腰を痛めて、レオのことを思い出した。痩せたとはいえ、7キログラム余りのレオをひょいと抱いて、庭の通路を行ったり来たり、近くの用水路から抱いたまま帰ってきたり・・・・・・・よくやっていたな。あれは気力がなせる技かも。いや、愛がなせる技にちがいない。



大雪から守ったクロッカスのつぼみ
プラスチック容器は雪に埋もれ、取り出すのが大変だったが
何事もない姿を見ると報われるような気に・・・・・・


雪の後、白梅の花はいっそう輝きを増したようだ