午後から晴れたので自由学園明日館を訪れた

演劇 朝方は小雨が降っていた。傘をささずに庭に出て、メダカに餌をやったり、昨日植え替えた小苗を見て回った。夜は6時間くらい眠っているのだが、起きた後しばらくしてまた眠くなり、1〜2時間眠る、そんな日が数日続いている。
 朝早く起きなければいけないという生活ではないのだが、おもしろいことに平日と休日では、生活のパターンが違う。平日は、よほど疲れていない限り、遅くとも5時半ごろに起き、そのまま一日を始めるのだが、休日になると同じ時間に目が覚めてもすぐ起きる気になれない。これは柴犬のレオが亡くなってからの変化だ。レオがいた頃は平日も休日もなく、(特に老化が進み、夜起きていることが多くなってからは)、毎日レオのペースにあわせて、こちらも寝たり起きたりすることが多かった。
 レオがいなくなってからは、特に休日の空虚感が耐えられなかった。レオ中心に回っていた生活なのに、中心となるものがなくなり、何をしていいのかわからない。というより生活のほとんどすべてだったレオのことを思い出し、家の中にいるのが心の痛みを伴うほど辛かった。平日はそれでも、わたしの生活にもいくつかやらなければいけないことがあり、少しは気が紛れた。ただ、真夜中に歩き回っていたレオが起き出したお昼ごろは、気持ちがさわぎ、辛かった。レオにトイレと食事をさせてから、わたしの昼ごはんにするか、昼ごはんを先にするか・・・・・いつもオの様子を見ながら、決めていたから。こっちの昼ごはんを先にすると決め、準備をし始めるとレオが起きることもよくあった。スパゲッティをゆではじめた時などあわてた。レオを裏庭に出して、台所とレオが見える部屋を行ったり来たり。このころのレオは裏庭にいてもうずくまっているか、大きな鉢にもたれかかっているかの状態。
 ほんとうはレオのそばにいて介助したほうがよかったのだが、なかなかそうはいかず、悔いが残っている。

 午後からは雨が上がったので、池袋まででかけた。あるブログで「東京文化財ウィーク2013」が開催中で、東京各所でいろいろな催し物があることを知り、インターネットで調べておもしろそうなものを見つけた。池袋駅近くにある自由学園明日館で開催されている平原逸郎スケッチ展『日本全国洋館漫遊記』である。
 自由学園明日館はメトロポリタンホテルの先にあり、電話で道順を聞いてたどり着いた。この建物自体が国の重要文化財に指定されている。帝国ホテルの設計者として有名なフランク・ロイド・ライトとその弟子の遠藤新が設計したものだ。
 平原逸郎氏は最初は趣味で洋館の絵を描き始めたが、その魅力にはまり、全国の洋館建築を描き続けて11年になる。今回は東京の洋館建築の水彩画を100点、東京以外の全国の洋館の絵を100点展示している。東京に住んでいるせいか、東京の建物の絵にいっそう興味をそそられた。訪れたことのある建物も多い。東京駅やJR原宿駅銀座和光、浅草の神谷バー電気ブランを飲んだことがある)、山の上ホテル(バーに入って、何か飲んだことがある)、東京都庭園美術館、早稲田演劇博物館、大隈講堂(学生だった)などを訪れた。
 時を重ねた建物はその建物が建つ街の歴史をも語っている。その街の歴史とともに歩んできたのだ。皇后さまの生家の絵もあり、このハーフティンバーの美しい建物をこわしたのかと寂しく感じた。同じようなハーフティンバーの家が、わたしが住んでいる街にもいくつかあり、その一軒はこわされた。その近くにもう一軒あるがこれもいつかなくなるのだろうか。
 いままであまり洋館や近代建築、古民家など建物の絵を描くことに興味がなかったが、ちょっと興味がわいてきた。

自由学園明日館
フランク・ロイド・ライトの日本に残る建築を特徴づける
大谷石が、外装にも内装にも使われている

展示風景
ここはホールで、南面の幾何学模様の窓が印象的

ホールの窓