駅舎のスケッチに彩色した

 といってもこれは昨日のこと。昨日は雨模様の天気だったので、家にこもって、先週の土曜日に鉛筆でスケッチした駅舎に色づけした。この駅舎はもとは大正時代に建てられたものだが、十数年前に駅前の再開発とともに古びた駅舎を取り壊し、まったく同じデザインの新しい駅舎を建て直した。
 こどもの頃はもちろん古い駅舎だったが、木造建築物で今より建物としての味わいがあったように思う。
 F4の大きめのスケッチブックに描いたので、彩色するもけっこう時間がかかった。写真を見て、その色を混色して作るのだが、実物を目で見たのと色も質感も違う。壁の凹凸や大谷石の質感、切妻に使った板の線などが写真だと光の加減でつぶれてしまい、単調な印象になってしまう。
 今日は朝、プランターに植えた朝顔の手入れをしていたら、柴犬レオの友だち犬のチワワ君が散歩で通りかかった。絵心のある飼い主さんと水彩画などについて話しながら、しゃがんで首筋やあごの下をなでてやると盛んにしっぽをふってなついてくれた。なでている間はレオのことを思い出さなかったが、家に戻りながらレオのことを考えた。もし。レオがいたらこんなふうになでたりすことはないだろう。レオは他の犬をわたしが可愛がるのがあまり好きでなかった。チワワ君を睨んでわたしに近づけいないように圧力(?)をかけていた。
 一昨夜からあまりよく眠れず、午後になり1時間ほど昼寝をした。その前に読んだ2011年9月某日の日記に、同じようにわたしが和室で昼寝をして、レオが洋室にいたことが記述されていた。洋室のレオはわたしが寝ている間、和室のほうに歩いてきたと書いてあり、そのことが頭に残っていたのか、昼寝から目覚めてレオがいる頃に戻ったような妙な気持ちになった。まだ洋室でレオは寝ているのかな。
 夕方5時になると、時刻を知らせる音楽が流れる。若い頃のレオが父と2階に上がり、ベランダに出てわおーんわおーんと遠吠えしている姿の幻を見た。レオが6〜7歳、10〜11年以上前のことだ。幻は一瞬だけだったが今日はレオのことをとても近く感じた一日だった。


まだ完成していない駅舎の絵
影の部分をもう少し濃くして、壁に写る影も入れたい
壁の質感も加えたい