梅を干す

 今日はときおり雲が出たが、久しぶりに真夏の空がひろがった。暑い一日で午後からはエアコンをつけた。
 早朝の長めの散歩も数日前から再開したが、暑くなったらまた短いコースに戻るかもしれない。気力、体力とも低レベルで無理がきかない状態なのが自分でもわかる。
 午前中、柴犬レオが亡くなった後、しばしば電話をして心の内を聞いてもらったり、相手の話しも聞いたりしていた友だち(愛犬家で昔はレオとよく散歩に行った)に電話をしたが、受話器の向こうから聞こえる声にびっくりした。声がかすれて弱弱しかったので。何があったのか聞くと、週のはじめに二子玉川の○イズで、倒れて意識を失ってしまい、救急車で運ばれたそうだ。救急車の中で意識は戻ったそうで、検査をしても原因が特定できず、貧血により脳をめぐる血液が一時的に少なくなり、酸欠状態で気を失ったようだ。小学校の朝礼などで、とつぜん倒れる生徒がいたが、あれと同じことらしい。
 その日のうちに家に帰れたが、顔をまともに打ってしまい、とつぜん倒れたショックが強く、寝床から起き上がれない日が続いたようだ。
 今週、時間があれば会おうということになっていたが、これではとても会うことなど無理。こちらから電話したのもわたし自身、なにかすべてに力が入らなくなり、少し動き回ると疲れてすぐ横になる有様なので、会うのは延期しようという電話だったが、友だちもさらに大変な状態なのがわかり、自分のことより心配になった。
 いつでもヘルプの電話をしてね、わたしでよければ話しを聞いたり、買い物も代行するからと言うと、思いがけない時間にとつぜん電話するかも、と返ってきた。友だちを受け止められる自信は実はないのだが、でも(友だちがそうしてほしいと思い)何かできるのならしてあげたい。

 午前中早い時間は雲がおおっていたので梅を干すのをあきらめていたが、友だちへの電話を切り、外に出ると強い日差しが照りつけていた。これは干さなきゃと、急いで瓶に赤シソとともに漬けた梅を大きなザルにひろげ、シソも梅酢を絞って端の方にひろげた。
 梅は、レオがいるとき塩漬けにして、レオが亡くなった次の日に赤シソで色を出した梅酢に漬けた。なんでこんな日に、こんな作業をするのだろうと我ながら思ったが、レオがいるとき漬けた梅を、梅干しとして完成させたいという一念から、苦しい気持ちを抑えてやった。
 昨年は梅を塩漬けにして、赤シソでさらに漬け込み、3日間天日干しをして完成するまで、レオはわたしの側にいてくれた。そう思うと辛くなり、涙が出てくるが梅の収穫をしたときはレオはいたので、その梅をおろそかに扱えないと思った。
 梅を干している写真は取り損ねたので、明日、晴れたら撮影してアップロードしたい。
 昨年の梅より完熟したものを使ったので、箸でつまむと崩れそうなほど柔らかい梅干しができそうだ。


 駐車場の隅に吹き寄せられた落ち葉を掃除すると、レオがいなくなりひと月以上たっているのに、レオの白い毛がまだ葉っぱにたくさんからんでいる。もう10回以上は掃除しているのに。
 レオがよくいた、トイレにしてもいい庭に面した部屋はまだジョイントマットを敷いたままだが、尿の臭いがかすかに残っている。朝はガラス戸を開け、風を通すようにするが匂いはこびりついたように消えない。


今日咲いた三色の朝顔
新しいタネをまいたので、去年とは違う色もある