友、家に遊びに来る

 あいにくの雨の日だが、少し前からの約束通り、友だちが家に遊びに来た。
 昼食は駅前の総菜屋さんでそろえる。おかず4品とごはんのセットメニューをチョイス。とても廉価でおいしい。
 食後のケーキも買い、車で家へ。まず、お手製梅ジュースを出し、昨日作った青梅の甘露煮を味見してもらう。おいしい、おいしいとほめてもらう。これで作った甲斐があったというもの。
 友だちが味見している間、わたしはやっと起きた老犬レオに、さきほど作って置いた朝ごはんを食べさせた。友だちが様子を見に来て、こんなに食べるの?と聞いたが、ぜんぶ食べれば多い量だが、口からこぼすものも多く、そんなに食べるわけではない。
 あるていど食べると、ゲップするのでそろそろいいかなと食べさせるのをやめる。友だちはわたしがレオの口の中に食べ物を入れるのを見て、もうお腹いっぱいだとどうしてわかるの?と聞いたので、ゲップするよと答えた。
 レオの食事を終え、水を飲ませ、わたしたちの昼ごはんをいただく。この前あったとき友だちはほとんど食べなかったが今日は食欲旺盛で、わたしもいっしょに食べていてうれしい。
 小ぶりの上品な味のケーキもたいらげた後、パソコンを持ってきて、先月開いたわたしの高校の同期会の写真を見てもらう。友だちの目には男性陣がかなりふけて見えたようだ。楽しそうだねとも。
 その後、とても盛り上がったのがYoutube。友だちのこの曲聞きたいというリクエストに応えて、なつかしい(特にグループサウンズ)曲を聞いた。ザ・ジャガ―ズ「君に会いたい」、ザ・カ―ナビ―ツ「好きさ好きさ好きさ」、ザ・タイガース「君だけに愛を」。ザ・タイガースの同窓会ライブ。30代のジュリーは文句なくカッコいい。グループサウンズではないが荒木一郎の「空に星があるように」も聞いた。ザ・ゴールデンカップスの「長い髪の少女」は聞き損ねた。パソコンに不具合が起きた。ワイヤレスでインターネットに接続しているが、このことが原因で時折起こるのだ。
「空に星があるように」、はここしばらくわたしの心の中で繰り返される曲になりそう。

 友だちにいままで描いた絵をぜんぶ見せた。ぜんぶ見たのは彼女がはじめて。レオの絵はどれも愛情がこもっていていい、と言ってくれた。こんなにたくさんの絵を描くなんて!と驚いていた。油性色鉛筆で描いたレオの絵は毛並みの描き方がいいとも。
 こうして友に絵を見てもらい、レオの介護をするところを見てもらったのはわたしにとって大きな意味を持つ。凝り固まっていた思いが少しほどけたような、そんな感じだ。ひとりでもいい、こういうふうにレオの世話をしていると誰かに見てもらいたかった。
2年前、友だちが家に来た時と比べレオは格段に衰えた。「年とっちゃったね」とレオに声をかける友の声にほろり。


青梅の甘露煮


雨の日の紫陽花