今日は生前の父のように

 5月5日のこども日はさわやかな五月晴れの一日。さわやかなことばかりがあったわけではないが、老犬レオもわたしも気持ち良く過ごせた。
 レオの老化がまた進んだなと思わせる出来事があった。朝8時ころ、かたわらに眠るレオがも軽く歯ぎしりしつつ前足を動かしている。起きたいのかと思ったがこちらも目覚めたばかりですぐ動けなかった。すると寝たままうんちをした。バスタオルを敷いていたので、シーツは汚れなかったが、2回続けての寝たままうんちだった。
 さらに夕方になってレオを駐車場に出したが、少し歩いてからブロック塀に寄りかかり、伏せ状態で寝てしまった。その間、わたしは駐車場の後ろに置いてある鉢植えのバラの絵を描いていた。水彩色絵具で彩色しようと、水と筆を家に取りに行き、戻ってくると、レオが寝たままの状態でまさにうんちをしているところだった。うんちをしてから数分後に起き上がって歩きだしたが、うんちをする前に起きようとする動作はなかったように見えた。
 ここまで来たかと少しショック。思えば最近、おしっこも倒れた状態ですることがときどきあった。立ってしたいのだが、バランスを崩して倒れてしまい、しかたなくという感じだ。レオも起きて立ち上がり、用をたしたいのだが、からだが思うように動かせなくどうしようもないのだろう。ただ、わたしが気づいて起き上がらせることができるときは、そうしてやりたいと思う。
 お昼近くに弟が久しぶりに来て、植木屋さんに支払った代金の半分を負担してもらった。弟は植木屋さんが来たにしては庭木が茂っているので、半信半疑みたいな表情。わたしもその気持ちはわかる。いつもは3月中旬くらいに来てもらったが今回は4月末になり、木々が葉を茂らす季節で、植木屋さんが切らなかった木が切った木より目立って、葉を茂らせている。特に果樹。梅、モモ、スモモが元気よく葉を展開している。梅は切ってもらったが、実がなっているので剪定が甘くなった。
 そんなこともあり、今日は生前の父のようにぼろぼろの作業着を着て、庭仕事にいそしんだ。最初から庭で土まみれ、草まみれになることがわかっているから、数か所破れているパンツ、厚手の汚れてもいいパーカを着た。庭でいろいろやると、ジーパンでさえ、破けたことがある。穴があいてもいいものを着る。
 今日の庭仕事は、シャコバサボテンの植え替え。レオに4〜5回も鉢を倒され、根付くひまがなかったが、何度も鉢から飛び出した苗を植えなおしたので、根元がぐらついている。葉っぱを短くして、しっかりと植えなおした。短くした葉っぱは一部をさし芽にした。あまりふやしても困るので一鉢だけ。昨年さし芽にしたものがひと鉢あり、ぜんぶで3鉢になった。増やしたくないと思いつつ、どうしてか増えてしまう。
 ゴミ袋で製造中の腐葉土のもとである枯れ葉を引っくり返し、発酵が進みやすいようにした。発酵には適度の水分と酸素、気温が必要なのだ。柿の葉と桜の葉はかなり腐葉土になってきたが栗の葉の発酵が遅れいてる。その腐葉土を植え替えたバラの根元にマルチングした。
 午後は枝が混みあっている梅の木を1本、かなりの太い枝もノコギリでごしごし間引いた。下から見上げると、日が全く射さなかったが、切った後は少し日が通るようになった。風も通るようになった。もっと切りたかったが他にやりたいことがあったので、切りのいいところでやめた。
 他にやりたいこととは、バラの絵を描くこと。2日前の午前中にドローイングペンで描いた後、夕方近くになって色をつけようとしたら、花のかたちが違っていた。午前中は花びらがせんぶ開いておしべが見えていたが、夕方になり、芯の花びらが閉じていた。色合いも変わっていた。
 その絵は色をつけないままにしてあるが、今日は新たに鉛筆でスケッチした。同じバラを。2日前とは花びらの色がかなり違う。縁の赤味が花びら全体にひろがっている。咲き進むにつれて色が変わっていくのはどの花もそうだが、このアンネのバラはかなりドラマチックに変わる方かもしれない。
 今日は途中、レオの寝たままうんちなどがあり、ちょっと中断したが、なんとか最後まで描けた。

鉛筆と水彩色鉛筆で描いた、アンネのバラ

午前中の早い時間、用水路沿いで眠るレオ

桜の葉がここちよい陰をつくる

川面に映るガードレールの影が
カルガモが動くと、リボン体操のリボンのように揺れる