朝の老犬レオ

 気持ちのいい朝。雨戸を開けると、木々の緑がきらきら光っているように見えた。今日は花よりも緑の美しさに目がいった。ガクアジサイの薄い茶色の枝先に、黄緑色の新芽が出ていた。ガクアジサイは、わが家ではテマリ咲きのアジサイより早く咲くのでその分、芽だしも早いのだろう。
 昨夜から今朝にかけて、老犬レオの様子がおかしい。いつものことといえばそうだが、いつもより心配の度合いが強くなった。深夜過ぎと4時過ぎに2回起きた。どちらもそれほど長い時間は起きていなかったが、玄関の土間に降り、後ろ足立ちになり、壁を前足でかりかりしていた。少したってから水で薄めた牛乳を飲ませると、かなり飲み、さらにドッグフードやおやつのクッキー(犬用)を食べさせると、落ち着いて眠れる状態になった。
 4時半ごろから8時過ぎまでレオもわたしも眠り、レオがぐわぐわと歯ぎしりをする音で目が覚めた。のどをなでるとおさまることがあるので、腕枕をして、なでていたがおさまる気配がなく、前足で敷布団を盛んにひっかくようになった。その速度が速く、これは抱いていても落ち着くことはないなと思い、立ち上がらせた。よろよろとわたしのほうに倒れ込み、膝枕状態で、前足と後ろ足1本(計3本)で空をかくように激しく小刻みに動かす。後ろ足はどちらかがあまり動かないことに気づいた。
 からだをそらせて、手足をばたばたさせるレオを抱きかかえ、体をなでて大丈夫?大丈夫?と声をかけ続ける。そんなに長い時間は続かなかったが、いままでより、少し長く感じた。
 おさまったレオは膝枕状態でぐたっとなっているので、体をなでてやり、しばらくして布団の上に寝かせた。朝8時過ぎ、起きがけの出来ごとだ。
 レオが落ち着いて眠るのを、添い寝をしながらしばらく眺めていたが、昨年もちょうど今ころ、発作がひどくなってきたことを思い出した。
 昨年はてんかんの部分発作とは思っていなく、なぜ喉をぐわぐわ鳴らすのだろうとずっと疑問に思っていた。
 レオが眠ったのを見計らい、起きてパソコンに向かい、昨年の同じころのブログをチェックした。2月頃からぐわぐわ喉を鳴らすことが多くなり、3月、4月にはでんぐり返しのように顔を床につけるようにして引っくり返り、そのとき、おしっこやうんちをするということが書かれていた。
 これがてんかんの発作ではないかと気づいたのは、6月に入ってからだ。それ以前に何回も動物病院に連れて行っているが心臓病?、喉の炎症?と手探り状態だ。
 昨年2月頃から、歯ぎしりの発作がひどくなったことが気にかかる。その前にも同様の発作はあったことはあったのだが、比較的軽くてすぐおさまり、わたしも食べ過ぎでむかむかしているのか、程度に思っていた。歯ぎしりとは思っていなかった。歯ぎしりとわかったのも昨年6月になってからだ。
 昨年のブログを読むと2月頃からひどくなり、6月のはじめまで続いた。その結果、てんかんの発作ではないかということになり、薬を飲むようになった。今年も2月頃から、発作の現れ方が一段進んだような感じがあるので、これからどうなるのか、どうしたらいいか。
 獣医師は発作がひどくなったら、薬の飲む量を増やした方がいいと言っているが、その時期に来たのだろうか。


 レオは結局、眠る場所を移動するために1〜2回起き上がったが、ちゃんと起きたのは3時半ごろ。水で薄めた牛乳を飲ませ、今日はじめての食事をした。出したものを8割くらい食べたが、最後に食べたものが飲みこめなかったのがしばらく口をぱくぱくさせていて、次に歯ぎしりをおこした。こんどは膝に乗せてなでているとおさまった。外に出しても歩かず、うづくまってしまう。
 レオが眠っている間に、お花屋さんに行き、墓参用の花と、草花の苗をいくつか買った。家に帰り、日本水仙を切って、墓参用の花に加え、午後お墓参りに行った。今日は父の月命日だから。日の当たる用水路沿いに日本水仙が植えられ、光をあびて白く輝いている。わが家の日本水仙は日当たりがこれほど良くないので、葉っぱが間延びしてんすぐ折れてしまう。ここのは丈の詰まった葉っぱが元気にまっすぐ伸びている。

これは駐車場の後ろ、白梅の木の足元で咲くミニスイセン’テタテート’
まだ咲き始めなので、花茎が短いが、だんだんだ伸びてくる





数日前に買ったラナンキュラスを鉢に植えた