台風接近、興奮気味の老犬レオ

 夜、台風が接近しつつある中、老犬レオと外に出た。最初は雨もあまり降っていなくて、風も強くなく、レオがすぐおしっこをしてくれれば、雨の日の散歩と変わりがない。
 だがレオは私の祈る気持ちと裏腹に、なかなかおしっこをしない。仕方なく歩いた。いつもの3倍くらい歩いた(といっても300mくらい)。それでもおしっこをした様子がなく、家の前に戻ってきて、こんどはリードを離して自由に歩いてもらった。
 レオは興奮状態!だんだん雨が強くなり、レオはずぶ濡れになった。雨に濡れたのでテンションが上がったのかもしれない。元気な時、川に入るとテンションが上がり、走り回っていた。
 スキップするみたいな足取りで、とんとんと歩く。見ていてこわくなるというか、こんなに興奮して大丈夫かと思う。ただ、おしっこをしたかどうか確認できない。地面が濡れているので、視覚的にわからないのだ。
 こうなったら、レオがもういいと思うまで、外にいるしかない。中途半端に切り上げて家に入ると、また外に出たいと言い出すかもしれないから。
 とんとん、たんたん。雨の中をスキップして歩くレオ。いつまで続くのだろう。傘をさし、レオを見守る。とうとう駐車場の中に入り、車にもたれて休む。もういいのかな。また、歩きだす。次に車にもたれて休んだ後、家に向かって歩き出した。
 階段を上ろうとするが上れないことを知っているので、抱き上げて家に入れた。おしっこをしたかどうかわからないが、本人が家に入ろうとしたのだから、これでいいとした。
 手足を水洗いし、タオルで全身を拭いた。レオは家の中でも興奮気味で、スキップして歩いている。妙な声で泣く。
 夕ごはんを8割くらい食べた後、落ち着いて、わたしの脚にもたれるようにしてしばらく寝ていた。それからまた歩き出した。
 今日は満月なので、レオが興奮しているのか、と散歩中、ちらっと思ったがそんなことはないよね。テンションが上がり、歩き方が早い時と、ふらつきがひどくぜんぜん歩かないときとが、交互にやってくる。これは数年前くらいから続いていることだ。

 台風に備えて、たくさんある鉢植えを移動させた。いちばん風に弱いのが背の高いジャカランダの鉢植え。柿の木のそばに移動させ、ひもでくくりつけた。
タネをまき芽が出たばかりのネモフィラやカンパニュラ、観葉植物、シンビジュームは家の中に入れた。さし芽し、鉢上げした沈丁花は床下に押し込んだ。あとの鉢は風当たりが強くないところに移動。花壇の草花は風に倒れてもしかたがない。自然にまかせることにした。台風で傷むよりは、と切り花にして仏壇にお供えした花もある。
 風の鳴る音がする。強風が吹いている間、レオが外に出たいと言わないといいのだが。