和紙を買いに行く

 2週間くらい前に、下の半分がガラスになっている東障子のガラスを割ってしまった。
 素通しで使っていたが、急に涼しくなった。ガラスの代わりに張る、和紙がないだろうかとある店を訪ねた。その前に、インターネットでよさそうな和紙をみつけたので見本を送っていただいたが、紙が薄くものたりなかったので、お礼の気持ちとそのことを窓口になった方に電話で伝えた。
 今日行った店は、都営地下鉄三田線千石駅から5分ほど、白山通り沿いにある。インテリア和紙というキーワードで見つけた、「紙舗直」(しほなお」というお店。
 行く前に電話して、良さそうなものがありそうという感触を得たので、でかけた。
 白山通りに面した3階建ての建物の中に入ると、一階は白系の和紙がいっぱい。サイズも小さいものから大きいもの、ロール状になったものまで。ガラスが割れた障子の写真をケイタイで撮影し、店員さんに見てもらい、必要なサイズを伝えると、これはどうでしょうと一枚の白い(といっても生成色)和紙を棚から出してくれた。
 きれいな和紙で、厚さもちょうどよい。サイズは少し大きめだが、残ったら、画用紙代わりにしてもいいと思い、すぐ決めた。
 紙を包んでもらっている間、2階を見に行ったが、こちらは色がついた和紙が引き出し式の棚にたくさん収納されていた。青系の模様がついた紙を探すと、とても気になる紙を見つけた。白地に藍色の濃淡の模様がついている。これはどのようにして模様を描いているのだろうか。
 この和紙が気になり、一階に行って、これを障子に張るのはどうでしょうと店員さんに尋ねると、「いいと思います。障子に使う方もいますよ」と返ってきた。
 つまりは、さきほどの白い和紙をキャンセルして、こちらの藍模様の和紙に買うことにしたのある。4枚障子のうち、一枚だけ模様があるというのはどうだろうと思ったが、ガラスを和紙に変えるわけだから、あまり障子紙らしくないほうがいいのではないか、とも思った。こちらのほうが2倍くらい値も張るが気に入ってしまったのでしかたない。
 他に、絵を描くための和紙を2枚買い求め、家路を急いだ。
 トイレのために外に出し、水を飲ませたら眠ってしまったレオを家に残してきた。朝ごはんも食べていない。起きたらお腹がすいているだろうと思うと気が急いた。
 駅前で夕食の買い物をして帰ると、レオは起きていた。廊下の隅に頭を下げて立っている。買ってきたものを片付け、水で薄めた牛乳をやるとたくさん飲んだ。今日初めての食事もぜんぶ食べた。これでちょっと安心。
 その後、買ってきた和紙を障子に合わせてみると、藍色の模様がぴったり融け込むというか、マッチした。よく見ると、曇り硝子の色調は乳白色といっても、くすんだ青みを帯びている。そのガラスのくすんだ青系に、和紙の藍色が調和して、一枚だけガラスではなく紙にするという素材の違和感をやわらげてくれるような気がした。
 これは計算して選んだわけだわけではなく、偶然そうなったのだがよかったと思った。

2階の様子

この和紙を選んだ


和紙の小物類も置いてある

和紙を使った壁絵

 今日の老犬レオは調子が悪いみたいだ。朝は道路に出ることなく、裏庭に置いた植木鉢を引っくり返しながら、よろよろ歩くだけだった。夕方も道路に出てもトイレをしただけ。ほとんど歩かない。
水を飲むのと、食べることはふつう。わたしの帰宅後、はじめて食べた食事の後、また夜も食べた。
 夜になると元気がでるのかもしれない。様子を見ていよう。