困ったな

 老犬レオは暑い夏をなんとかしのいでいる。食欲は、旺盛だった5〜6月よりは少し落ち、1〜2割くらい少ない量を2回食べている。体重は9、1キログラムでそんなに減っていない。一日2回、抗てんかん剤を飲んで、引っくり返るような発作は減ってきたが、歯ぎしりはよく起こす。水を飲んだ後、起こすこともあるし、とつぜん歯ぎしりが起こることもある。いま、このブログを書いているときも、歯ぎしりをして、ときどき悲しそうな声で泣く。
 「どうしたの?」と聞きたくなるような泣き声だ。ブログを中断して、食器に残った夕ごはんを手で食べさせ、水を飲ませた。これで泣くのがおさまってくれるといいが・・・・・・・。
 困っているのは、老犬レオの起床時間が毎日、変わることだ。昨日は7時に起きたが今朝は12時半ごろ。これだけ起きる時間が違うと、友だちと日にちを決めて、例えばランチをしようというときなど、お手上げだ。その日がたまたま朝7時やせいぜい9時、いや10時くらいに起きるならいいが、11時、12時、いや1時過ぎにならないと起きないことだってある。
 今日だって10時ころから起きてもらおうと思い、寝ているレオの顔を拭いたり、爪を切ったりした。前足の爪をひとつだけ切った時は、むくっと起きたのでやったーと思ったが姿勢を変えて寝てしまった。起きたのは12時半ころである。
 ただ、わたしだって疲れているとき、調子の悪い時は朝起きないでそのままいつまでも寝ていたいときがある。だからレオが寝ている気持ちがわかるような気がするので寝かせてあげたい。
 だが友だちと時間を決めて会うことはむずかしくなる。最低限、レオが起きて、トイレをして、水を飲ませ、てんかんの薬を飲ませないと、わたしはレオをひとりにしてでかけられない。食事は用意しておけば、自分で食べることもできる。(最近は手であげることが多い。上手に食べられず、回りに落すことが多い) だが水は、うまく飲めない。器に手をつっこんで引っくり返すこともある。庭で大きなバケツに入れた水を飲んでいたので、玄関の土間にバケツを置いておくのはいいアイデアかもしれない。
 10時半までには起きてほしい。夜からずっと眠ったままのレオを置いて、でかけることはできないから。

 夕方の散歩で庭にいたら、7時過ぎだったと思うが、グラジオラスの葉っぱに動くものがいて見ると蝉の幼虫だった。幼虫は葉っぱにしがみついて動かなくなった。その後、何回か見てもそのままの姿勢だった。
 レオの食事とわたしの食事が終わり、こんどは夜の散歩に9時ころ出たとき、グラジオラスの葉っぱを見たら、白い蝉が生まれていた。薄闇にぼーっと浮かんでいる。日が登る前にこの蝉は飛んでいくのだろう。
 数日前も夜の散歩のとき、ツゲの木に抜けがらがあり、孵化したばかりの白い蝉がいた。その蝉も朝見たら、もういなかった。
 孵化したばかりの蝉を見て、命は一方通行なのだと思った。どんな短い命でも誕生があり、生まれたら引き返すことはできないから。
 夏の日をせいいっぱい生きてね。


今朝咲いた朝顔は、ピンクと白の絞り模様