この道は・・・・・・

 昨日から猛暑が一服して、夜も日中も涼しい。昨夜の老犬レオは12時ころ眠りについたが、わたしは自分の理由で寝付けなかった。
 そんなわけで、今日も疲れが残っている状態。お昼前からお昼過ぎまでぐっすり2時間くらい寝てしまった。眠りに入る前、レオが日の当たる廊下を歩いていて、こちらをちら見したのはおぼえている。
 起きたのは1時半ごろで、レオはわたしから1mくらい離れたところに眠っていた。よかった。日の当たる廊下で寝ていなくて。
 疲れはまだ残っていたが自分のお昼ご飯の材料を買いに近くの商店街に出た。家の前の道路は日中なので行きも帰りも誰も通っていない。そんなことが関係しているのだろうか。ふと時間をさかのぼった。それもわたしがまだ生まれていない70年近く前に・・・・・・
 この道は70年くらい前、若い母も歩いていたし、その父母(わたしの祖父母)も歩いていた。
 その頃は現在みたいに舗装はされいていないし、家もまばらにしか建っていなかった。
 祖父母は、現在、わたしが住んでいる家のある区画の土地を借りて、温室を営んでいたのだ。住居は別に、もっと駅近くの場所にあったのだが、温室経営のため、家族でここに移り住んでいたのである。この道の南方向には一級河川が流れている。
 南向きの日当たりがいい土地で、昭和初期には温室がたくさんあったそうだ。
 70年近くの時が流れ、まったく辺りの様子は変わってしまったが、この道は舗装の有無以外はそのまま変わらない。
 この道を歩いていた母や祖父母たちを一瞬、見た気がした。白昼夢のように。

 家に帰るとレオはおだやかな顔で寝ている。
 この顔を見て、昼食後、レオの寝姿をひさしぶりにスケッチしたら、顔を描いたところで目を覚ましてしまい、姿勢を変えた。それでも描き続けたら、こんどはのそっと起き上り、わたしに背を向けた。
 これを見て、スケッチは中止。かわいそうなことをしたかも。自分のことをじっと見られ、鉛筆の音をさせて絵を描かれるのはなんか変な気分なのだろうな。


温室があった頃、家の前の道はこんなだった


花壇から採取したり、近所の人からもらった植物のタネ
フウセンカズラはもらったもので、来年の春に播く
上のふたつはカンパニュラで、ブルーとピンクだが、色がわからなくなった
カンパニュラとチドリソウは庭に咲いていたもので、9月第2週くらいまでに播くつもり


鉢植えのホトトギスの葉っぱがきれい。
秋になったら、今年も花を咲かせてくれるだろう。